16日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比21.77ポイント(0.85%)安の2546.33ポイントと続落した。上海A株指数も下落し、22.59ポイント(0.84%)安の2666.76ポイントで取引を終えている。上海総合指数は2014年11月以来、約3年11カ月ぶりの安値水準に落ち込んだ。

米中関係の悪化懸念で売られる流れ。米国で近く提出される半期に一度の「為替報告書」で、中国が為替操作国に認定されるとの不安が強まっている。当局の相場安定化期待などで買われたものの、指数は中盤からマイナスに転じた。
朝方公表の9月・中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で2.5%上昇(市場予想に一致)、生産者物価指数(PPI)が3.6%上昇(予想は3.5%)という結果だった。目先の焦点は、19日に公表される第3四半期GDP成長率や9月経済指標(小売売上高や鉱工業生産など)に移っている。

業種別では、不動産株が安い。大手の緑地控股(600606/SH)が5.5%下落した。元安がデメリットとなる空運株は大幅続落。中国春秋航空(601021/SH)が6.9%安で引けた。ハイテク株や医薬株、インフラ関連株なども売られている。

半面、時価総額上位の金融株やエネルギー株はしっかり。中国農業銀行(601288/SH)が1.1%、中国平安保険(601318/SH)が1.3%高、中国石油化工(600028/SH)が1.1%ずつ上昇した。上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.1%高とプラス圏で終了している。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が9.22ポイント(3.41%)安の260.77ポイント、深センB株指数が32.57ポイント(3.65%)安の859.28ポイントで終了した。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 16日の中国本土市場概況:上海総合0.9%安で続落、大型株値上がりで「上海50A指数」逆行高