10日の香港市場は小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比20.16ポイント(0.08%)高の26193.07ポイントと7日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が22.09ポイント(0.21%)高の10442.71ポイントと続伸した。売買代金は862億2100万香港ドルとなっている(9日の売買代金は853億6600万香港ドル)。

米金利高の一服を好感。昨夜の米10年債利回りが低下するなか、新興国などからの資金流出懸念がやや和らいでいる。ハンセン指数の構成銘柄では、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が4.1%高、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)と通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)がそろって3.0%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が2.7%高と上げが目立った。

業種別では、石炭や石油、天然ガスなどエネルギー関連がしっかり。上述した中国神華能源のほか、エン州煤業(1171/HK)が2.4%、中国中煤能源(1898/HK)が1.8%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.0%、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が1.7%ずつ値を上げた。

ゼネコンや車両製造など鉄道インフラ建設セクターも買われる。中国鉄建(1186/HK)が3.5%高、中国交通建設(1800/HK)が1.9%高、中国中鉄(390/HK)が1.4%高、中国中車(CRRC:1766/HK)が1.1%高と上昇した。中国の政策により、鉄道建設が伸びるとの期待が強まっている。中国中鉄は約3年2カ月ぶりの高値水準に達した。

半面、食品・飲料や家電など消費関連セクターはさえない。中国旺旺HD(151/HK)が6.9%安、中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.4%安、TCL電子HD(1070/HK)が3.1%安、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が3.3%安で引けた。中国景気の鈍化懸念がくすぶっている。

本土市場は小幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.18%高の2725.84ポイントで取引を終えた。ゼネコンや素材、建機など鉄道建設関連が高い。石炭や石油、天然ガスのエネルギー株も物色された。半面、消費関連株はさえない。医薬株やハイテク株、不動産株、海運株なども売られている。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 10日の香港市場概況::ハンセン0.1%高で7日ぶり反発、エネルギー関連に買い