3日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比35.12ポイント(0.13%)安の27091.26ポイントと続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は31.61ポイント(0.29%)高の10786.17ポイントと反発した。売買代金は674億5200万香港ドルに縮小している(2日の売買代金は909億8100万香港ドル)。

中国景気の先行き不安が広がる流れ。先週末に公表された中国の景気指標で、9月製造業PMIが事前予想を大きく下回ったことが引き続き逆風となっている。また、国際通貨基金(IMF)が9日に発表する世界経済の成長見通しに関し、下方修正の可能性が高いと報じられたこともマイナスだ。IMFのラガルド専務理事は、「貿易摩擦の影響などで、新興国の経済は厳しさを増している」と指摘している。ただ、下値は限定的。前日の下げ幅が大きかっただけに、値ごろ感に着目した買いが入った。本土株指数はプラス圏で取引を終えている。

ハンセン指数の構成銘柄では、アジアで生命保険業務を展開するAIAグループ(1299/HK)が2.6%安と続落。1銘柄で指数を64ポイント押し下げた。時価総額上位の本土系銀行などもさえない。

業種別では、医薬が安い。広州白雲山医薬集団(874/HK)が3.5%、薬明生物技術(2269/HK)が3.1%、康哲薬業HD(867/HK)が2.7%、中国生物製薬(1177/HK)が2.3%、石薬集団(1093/HK)が1.1%ずつ下落した。

他の個別株動向では、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が0.8%安と続落し、連日で上場来安値を切り下げた。各紙の報道によれば、小米は複数の特許に侵害した可能性がある。米企業から先ごろ訴えられたという。事業活動に対する不透明感が強まった。

半面、中国の自動車セクターはしっかり。東風汽車集団(489/HK)が3.4%高、北京汽車(BAICコンチセメン:1958/HK)が2.3%高、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.8%高、広州汽車集団(2238/HK)が1.4%高で引けた。

ゼネコンや素材などインフラ建設セクターも物色される。中国中鉄(390/HK)が2.2%、中国交通建設(1800/HK)が1.8%、中国鉄建(1186/HK)が1.4%、中国建材(3323/HK)が2.1%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が1.6%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が5.9%、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.6%ずつ上昇した。

本土市場は国慶節連休で今週いっぱい休場(1~5日)。週明け8日から取引再開される。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 3日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で続落、本土株指数は反発