17日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比113.35ポイント(0.42%)高の27213.41ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が34.15ポイント(0.33%)高の10513.83ポイントとそろって6日ぶりに反発した。売買代金は1003億600万香港ドルに縮小している(16日の売買代金は1245億3500万香港ドル)。

米中協議の進展期待が強まる流れ。米メディアは16日、貿易摩擦を巡る事務レベルの米朝協議が22~23日に開かれると報じた。中国の知的財産権侵害に対抗する米国による制裁関税第2弾(中国からの輸入品160億米ドル相当に25%の追加関税)の発動を23日に控えているだけに(中国側も対抗措置を予告)、貿易戦争回避に向けた動きとして改めて材料視されている。

ハンセン指数の構成銘柄では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.4%高と急反発。同社株は16日、予想外の4~6月減益を嫌気し3.0%下落していた。テンセントは指数寄与度が大きいため、1銘柄だけでハンセン指数を84ポイント押し上げている。

小売や食品・飲料など消費関連セクターもしっかり。国美零售HD(493/HK)が4.2%、北京京客隆商業集団(814/HK)が2.4%、中国旺旺HD(151/HK)が3.7%、華潤ビールHD(291/HK)が3.3%、統一企業中国HD(220/HK)が2.6%、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が1.3%ずつ上昇した。ビール専業会社に転身した華潤ビールについては、6月中間業績の増益と配当増額が好感されている。

半面、ゼネコンや鉄道車両、建材などインフラ建設セクターはさえない。中国鉄建(1186/HK)が1.6%、中国中鉄(390/HK)が1.5%、中国中車(CRRC:1766/HK)が2.5%、華潤水泥HD(1313/HK)が4.5%、中国建材(3323/HK)が2.5%ずつ下落した。中国中車に関しては、「中国鉄路総公司が新型車両、復興号の7%値引きを要求した」と伝わったことがネガティブ材料となっている。

本土市場は5日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.34%安の2668.97ポイントで取引を終えた。医薬株が安い。インフラ関連株、消費関連株、自動車株、不動産株、公益株、金融株なども下げが目立っている。

【亜州IR】




<FA>

情報提供元: FISCO
記事名:「 17日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で6日ぶり反発、テンセントが3.4%上昇