週明け13日の中国本土マーケットは値下がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比9.44ポイント(0.34%)安の2785.87ポイントと3日ぶりに反落した(一時1.89%安)。上海A株指数も下落し、9.90ポイント(0.34%)安の2917.53ポイントで取引を終えている。

人民元安の進行が逆風。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、対米ドルの人民元レートを3営業日連続で元高方向に設定した。上海外国為替市場は元安が急速に進み、約1年3カ月ぶりの水準で推移している。米国とトルコの関係悪化を背景としたトルコリラ急落もマイナス。アジアなどの通貨も軒並み下落するなか、新興国からの資金流出懸念が再燃している。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。企業業績の改善や、中国の政策に対する期待感が相場の支えとなっている。指数は中盤から下げ幅を縮小した。

時価総額上位の金融株が下げを主導。中国工商銀行(601398/SH)が1.8%安、中国平安保険(601318/SH)が1.5%安で引けた。元安デメリットが意識された空運株なども安い。中国国際航空(601111/SH)が2.4%下落した。不動産株もさえない。大手の保利地産(600048/SH)が5.8%安と下げた。石炭・石油株、自動車株、消費関連株の一角も売られている。

半面、ITハイテク株は高い。なかでも、第5世代(5G)通信関連が買い進まれた。通信機器メーカーの東方通信(600776/SH)が5.7%、光ケーブル生産の烽火通信科技(600498/SH)が4.4%ずつ上昇。5G通信の発展加速が期待された。

医薬・医療関連株も急伸。浙江医薬(600216/SH)が6.3%高、通策医療投資(600763/SH)が4.8%高と値を上げた。製薬業界の成長見通しについて、複数のブローカーが強気判断をしていることが買い安心感を誘っている。また、多くの製薬各社が今秋、新製品の投入を予定していると伝わったこともプラスだ。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が0.50ポイント(0.17%)安の288.81ポイント、深センB株指数が6.33ポイント(0.62%)安の1020.97ポイントで終了した。


【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 13日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安で3日ぶり反落、ハイテク・医薬株は逆行高