8日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比35.30ポイント(1.27%)安の2744.07ポイントと反落した。上海A株指数も下落し、37.03ポイント(1.27%)安の2873.75ポイントで取引を終えている。

米中貿易摩擦に対する警戒感がくすぶる。米通商代表部(USTR)は7日、中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税第2弾(中国からの輸入品160億米ドル相当に25%の追加関税)を23日に発動すると発表した。これに対し中国側は、同規模の対抗措置を打ち出すと予告している。戻り売りに押された。上海総合指数は7日、前日比2.7%高と急伸していた。

なお、取引時間中に公表された7月の中国貿易統計では、輸出と輸入が前年同月比で予想以上に伸びたことが判明した。指標発表後に指数は下げ幅を縮小させる場面もみられている。

時価総額上位の金融や消費、自動車などの銘柄群が下げを主導。中国工商銀行(601398/SH)が1.6%安、中国平安保険(601318/SH)が2.0%安、貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.5%安、上海汽車集団(600104/SH)が3.3%安で引けた。直近で上げが目立ったゼネコン株や建機株もさえない。中国交通建設(601800/SH)が3.5%安、三一重工(600031/SH)が1.4%安と値を下げた。医薬株やハイテク株、不動産株、海運株なども安い。

半面、石油や天然ガスのエネルギー株はしっかり。中国石油天然気(601857/SH)が1.5%高、重慶燃気集団(600917/SH)が5.7%高と上昇した。セメント株、鉄鋼株なども買われている。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が1.64ポイント(0.57%)安の284.56ポイント、深センB株指数が7.84ポイント(0.77%)安の1016.18ポイントで終了した。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 8日の中国本土市場概況:上海総合1.3%安で反落、大型株が下げ主導