3日の中国本土マーケットは値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比27.58ポイント(1.00%)安の2740.44ポイントと3日続落した。約1カ月ぶりの安値水準に低迷している。上海A株指数も下落し、28.92ポイント(1.00%)安の2869.92ポイントで取引を終えた。

米中貿易戦争の警戒感が重し。トランプ米政権は2000億米ドル相当の中国製品に追加輸入関税を課す計画について、関税率を当初予定の10%から25%に引き上げる方針とされる。中国商務部の報道官は、「中国は充分な対抗措置を打ち出す準備ができている」との談話を公表。貿易摩擦が長期化するとの観測が流れるなか、中国景気の先行きも不安視された。

業種別では、ゼネコンや建機、セメントなどインフラ関連が安い。中国交通建設(601800/SH)が6.5%、三一重工(600031/SH)が3.0%、安徽海螺セメント(600585/SH)が3.7%ずつ値を下げた。交通インフラ整備の中国交通建設に関しては、1~6月期の新規受注額が前年同期比1.7%増にとどまり、伸びが前年同期の52.0%から急減速したことが嫌気されている。成長性の高いハイテクや医薬関連も下げが目立つ。スーパーコンピュータ大手の曙光信息産業(中科曙光:603019/SH)が6.0%安、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が3.7%安、CRO(医薬品開発業務受託)中国最大手の薬明康徳(603259/SH)が3.6%安で引けた。不動産株や消費関連株、自動車株もさえない。

元安がデメリットとなる空運株も軒並み売られる。中国東方航空(600115/SH)が5.2%、中国国際航空(601111/SH)が5.1%ずつ下落した。空運各社はドル建て債務の比率が大きいだけに、業績に与える悪影響が警戒されている。中国人民銀行(中央銀行)は3日、人民元レートの対米ドル基準値を連日で元安方向に設定。上海外国為替市場では元相場が約1年2カ月ぶりの元安水準に落ち込んだ。

半面、石油や石炭のエネルギー株はしっかり。中国石油化工(600028/SH)が0.9%高、中国中煤能源(601898/SH)が5.5%高と上昇した。時価総額上位の銀行株も買われている。

外貨建てB株の相場も値下がり。上海B株指数が1.66ポイント(0.58%)安の285.27ポイント、深センB株指数が4.34ポイント(0.43%)安の1014.47ポイントで終了した。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 3日の中国本土株式概況:上海総合1.0%安で3日続落、インフラ関連の下げ目立つ