17日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比357.98ポイント(1.25%)安の28181.68ポイントと4日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が112.54ポイント(1.05%)安の10591.72ポイントと3日続落した。売買代金は782億3900万香港ドルと低水準が続いている(16日の売買代金は700億6200万香港ドル)。

原油安が逆風。WTI原油先物は昨夜、前日比4.2%安と急反落している。ロシアが増産に動くとの思惑が強まるなか、原油相場の先安が意識された。前日公表された中国経済指標が総じて弱い内容だったことも、引き続き相場の重しとなっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、石油関連がさえない。業界大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.4%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.8%安で引けた。時価総額上位の本土系銀行株も値下がりしている。

ハイテク関連セクターも安い。光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が6.8%、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が2.1%、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.9%、同業の華虹半導体(ファンダメンタルホンセミコンダクター:1347/HK)が2.8%、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.5%ずつ下落した。

医薬セクターも下げが目立つ。広州白雲山医薬集団(874/HK)と薬明生物技術(2269/HK)がそろって4.7%安、石薬集団(1093/HK)が3.8%安、中国生物製薬(1177/HK)が2.9%安、上海医薬集団(2607/HK)が2.3%安、中国神威薬業集団(2877/HK)が2.1%安と売られた。

他の個別株動向では、充電電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が1.9%安と続落。約1年2カ月ぶりの安値を付けた。「CM詐欺」スキャンダルが浮上。現地メディアによると、BYD幹部を名乗る「李娟」という人物が広告会社など30社以上と契約し、11億人民元(約185億円)の損失を与えたとされる。これを受けて同社は16日、「李娟という人物は会社に一切関係ない」と説明。契約に使用したとされる社印についても、「貸したり、紛失したりしたものではなく、偽造されたもの」と主張したが、不安感が完全には払しょくされていない。

本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.57%安の2798.13ポイントで取引を終えた。石油・石炭株が安い。非鉄株や鉄鋼株、自動車株、銀行株、ハイテク関連株、バイオ医薬関連株、消費関連株、発電株なども売られた。半面、不動産株や保険株の一角はしっかり。建材株の一部も物色された。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 17日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で4日ぶり反落、石油セクターさえない