休場明け6日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比326.25ポイント(1.11%)高の29844.94ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が110.25ポイント(0.93%)高の11967.66ポイントとそろって反発した。売買代金は986億3800万香港ドルにやや縮小している(4日の売買代金は1090億3500万香港ドル)。

香港休場中の米株上昇がプラス。昨夜のNYダウは、米中「貿易戦争」に対する警戒感が後退するなかで続伸した。米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は4日(現地時間)、米国が中国製品500億米ドル相当に追加関税を課すリスト案を公表したことについて、「国内手続きを要するため、実際の行動には数カ月かかる」と説明。その間に、中国との交渉で妥協点を探る考えを示した。なお、トランプ米大統領は5日(現地時間)、「1000億米ドル相当の中国製品に対する追加関税を検討するよう、米通商代表部(USTR)に指示した」とコメント。この後、ライトハイザーUSTR代表は「追加関税が直ちに発効することはない」と述べた。クドロー委員長も「政権は細心の注意を払い交渉を続けており、関税賦課の必要がなくなる可能性もある」と発言している。中国商務部の報道官が6日午後、「追加制裁が実施された場合、中国はいかなる代償を払っても必ず反撃する」と表明。香港の各指数は上げ幅を縮小させる場面があったものの、全体としては買いの勢いが持続した。
業種別では、景気動向に敏感な素材株の上げが目立つ。セメントの安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が5.3%高、中国中材(1893/HK)が3.5%高、中国建材(3323/HK)が3.4%高、鉄鋼の馬鞍山鋼鉄(323/HK)が5.2%高、鞍鋼(347/HK)が4.3%高で引けた。
一昨日に急落したIT関連セクターも買い戻される。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.1%高、アップル関連とされる光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)と小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)がそれぞれ3.5%高、2.1%高と反発した。

本土系自動車関連セクターの一角も高い。乗用車メーカーの華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が6.9%、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が4.6%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.3%、トラックの中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が2.8%、ディーゼルエンジン生産のイ柴動力(ウェイチャイ・パワー:2338/HK)が4.5%ずつ上昇した。

本土系不動産セクターも物色される。中国恒大集団(3333/HK)が7.6%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.6%高、万科企業(2202/HK)と首創置業(2868/HK)がそろって2.2%高、華潤置地(1109/HK)が2.1%高と値を上げた。

なお、清明節に絡み、本土市場は休場となっている(来週9日に取引再開)。

【亜州IR】





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情報提供元: FISCO
記事名:「 6日の香港市場概況:休場明けのハンセンは1.1%高で反発、セメント・鉄鋼株に買い