週明け26日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比239.48ポイント(0.79%)高の30548.77ポイントと4日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が69.43ポイント(0.57%)高の12197.70ポイントと7日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は1410億9700万香港ドルとなっている(23日の売買代金は2834億4500万香港ドル)。

企業の業績成長が追い風。香港で主要企業の業績発表が終盤に入るなか、好決算を明らかにする企業が多いことを改めて材料視した。直近の下げが急ピッチだっただけに、自律反発狙いの買いもみられる。グローベックスのNYダウ先物がプラス圏で推移したことも、買い安心感を誘った。米中の貿易戦争を警戒した売りが先行したものの、中盤以降は買いが優勢となっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が5.2%高、光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー:2382/HK)が4.2%高、不動産デベロッパーの碧桂園HD(カントリー・ガーデン:2007/HK)が3.6%高、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が3.2%高と上げが目立った。

医療・医薬関連セクターもしっかり。上海医薬集団(2607/HK)が5.5%高、国薬HD(サイノファーム・グループ:1099/HK)が4.0%高、広州白雲山医薬集団(874/HK)が5.5%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が3.4%高、山東威高集団医用高分子製品(1066/HK)が4.8%高と値を上げた。上海医薬と国薬が23日に発表した17年通期決算では、それぞれ増益と配当増額を明らかにしている。

そのほかの業績動向を手がかりにした値動きでは、電動自転車向けバッテリー中国大手の天能動力国際(819/HK)が11.5%高と急伸。17年決算で純利益が37%増加し、予想を上回ったことが好感された。通期利益4.5倍のエン州煤業(1171/HK)は6.0%高、利益5.7倍の中国重汽(サイノトラック:3808/HK)は2.1%高で引けている。

一方、中国自動車セクターの一角は安い。長城汽車(2333/HK)が3.7%、広州汽車集団(2238/HK)が1.8%、華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が1.2%ずつ下落した。長城汽車に関しては、17年通期決算の利益半減が嫌気されている。

中国鉄鋼セクターもさえない。馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.4%安、鞍鋼(347/HK)が1.8%安、重慶鋼鉄(1053/HK)が1.3%安で引けた。

本土市場は4日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.60%安の3133.72ポイントで取引を終えた。時価総額上位の銀行株や保険株が下げを主導。自動車株、海運株、不動産株、発電株なども売られた。半面、ITハイテク関連やバイオ医薬関連などは急伸。新興企業株の物色が強まるなか、ベンチャー企業株で構成される深セン創業板指数は3.2%高と急反発した。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 26日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で4日ぶり反発、企業の好決算が追い風