週明け26日の香港市場は値上がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比231.43ポイント(0.74%)高の31498.60ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が99.00ポイント(0.78%)高の12834.06ポイントとそろって続伸した。売買代金は1237億3500万香港ドルに拡大している(23日の売買代金は1033億3200万香港ドル)。

内外環境の改善が追い風。米金利の上昇一服を好感し、先週末のNYダウが続伸した流れを継いだ。本土株続伸も買い安心感を誘う。中国の政策期待が強まっている。中国主席の任期延長が視野に入るなか、習主席が掲げる経済成長策が強力に推し進められると予想された。

ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が6.5%高と上げが目立っている。同社の親会社、浙江吉利控股集団の李董事長がダイムラーの筆頭株主に躍り出たことが刺激材料だ。李董事長は「ダイムラーは車載電池や自動車スマート化、自動運転、カーシェアの各分野で技術優位性がある」とコメント。業容の拡大期待が強まる状況だ。H株指数の採用銘柄でも自動車株が高い。長城汽車(2333/HK)が4.6%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.1%ずつ上昇した。ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車に関しては、同社が23日引け後、「合弁会社を設立することで独BMWと基本合意した」と発表したことが材料視されている。

元高メリットのある中国空運セクターもしっかり。中国国際航空(753/HK)が6.6%高、中国南方航空(1055/HK)が5.8%高、中国東方航空(670/HK)が5.0%高と値を上げた。人民元相場の先高観が根強いなか、ドル建て債務の実質目減りが期待されている。

医薬セクターも物色される。薬品卸で中国最大手の国薬HD(サイノファーム・グループ:1099/HK)が5.7%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が5.0%高、心臓・脳血管薬で国内最大手の四環医薬HD集団(460/HK)が3.6%高、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が3.3%高で引けた。中国の経済成長策による所得水準の向上で薬品需要が増える——との見方が流れている。

本土市場は6日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.23%高の3329.57ポイントで取引を終えた。非鉄やセメント、鉄鋼の素材株が高い。空運株、自動車株、インフラ関連株、ITハイテク関連株、消費関連株なども上げが目立った。

【亜州IR】





<CS>

情報提供元: FISCO
記事名:「 26日の香港市場概況:ハンセン0.7%高で続伸、吉利汽車が6.5%高と急伸