2日の香港市場は本土銘柄が買われる。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前日比40.31ポイント(0.12%)安の32601.78ポイントと続落する半面。本土企業株で構成されるH株指数は104.52ポイント(0.78%)高の13538.66ポイントと反発した。売買代金は1479億3200万香港ドルとなっている(1日は1545億4900万香港ドル)。

商品市況高を好感。昨夜のWTI原油先物は1.7%高と続伸し、この日の時間外取引でも上昇して推移した。ゴールドマン・サックスが最新リポートで、原油相場の一段高を予想したことが手がかり。また、上海商品取引所では、アルミや鉄筋などの主要産品が堅調な値動きとなっている。米金利の上昇や中国人民銀行(中央銀行)の資金吸収スタンスなどを嫌気し指数は安く始まったが、徐々に買い戻しの動きが強まった(ハンセン指数も一時プラス)。

業種別では、エネルギー関連がしっかり。石油大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.8%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が3.9%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.8%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が5.8%高で引けた。

非鉄やセメント、鉄鋼の素材セクターも物色される。江西銅業(358/HK)が7.4%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.5%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が4.0%、鞍鋼(347/HK)が3.9%ずつ上昇した。

そのほか、アップル関連とされる銘柄群が急伸。小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が7.3%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.8%高と上げが目立っている。アップルが公表した携帯端末「iPhone」の販売見込みでは、アナリスト予想を上回っていた。部品供給の拡大が期待されている。

一方、香港拠点の不動産関連セクターはさえない。不動産投資信託(REIT)の領匯房地産投資信託基金(リンク・ハート:823/HK)も1.5%安、デベロッパーの新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が1.0%安、新世界発展(17/HK)が0.8%安と売られた。

本土市場は5日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.44%高の3462.08ポイントで取引を終えた。石炭・石油株が相場けん引。非鉄株も急伸した。保険株や不動産株、海運株などもしっかり。

【亜州IR】



<CS>

情報提供元: FISCO
記事名:「 2日の香港市場概況:H株指数0.8%高で反発、資源・素材セクターに買い