年内最終商いとなった12月29日の香港市場は値上がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前日比55.44ポイント(0.19%)高の29919.15ポイント5日続伸し、本土企業株で構成されるH株指数も25.31ポイント(0.22%)高の11709.30ポイントと続伸した(年間騰落率はハンセン指数が35.99%高、H株指数が24.64%高)。ハンセン指数は約1カ月ぶりの高値水準を回復。売買代金は775億2000万香港ドルと低水準が続いた(28日は744億2000万香港ドル)。

米株高が追い風。米企業業績の拡大期待が改めて強まるなか、昨夜のNYダウが最高値を再び更新したことが好感された。2018年前半の香港株式市場は堅調に推移する——との見方が流れていることも、投資家の買い安心感につながっている。

業種別では、自動車セクターの上げが目立つ。華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が3.7%高、広州汽車集団(2238/HK)が2.9%高、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が2.4%高、吉利汽車HD(175/HK)が1.9%高、長城汽車(2333/HK)が1.7%高、東風汽車集団(489/HK)が1.3%高で引けた。

マカオ・カジノセクターもしっかり。MGMチャイナHD(2282/HK)が2.8%高、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が1.4%高、銀河娯楽(ギャラシー・エンターテインメント:27/HK)が1.1%高と値を上げた。

中国空運セクターも高い。3大エアラインの中国東方航空(670/HK)が5.8%、中国国際航空(753/HK)が3.3%、中国南方航空(1055/HK)が2.7%ずつ上昇した。航空情報システム大手の中国民航信息網絡(トラベルスカイ・テクノロジー:696/HK)も1.7%高と買われている。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.33%高の3307.17ポイントで取引を終えた。時価総額上位の銀行株が相場けん引。不動産株も急伸した。海運株や空運株、自動車株、インフラ関連株なども物色されている。年間騰落率はプラス6.56%、16年はマイナス12.31%。

【亜州IR】


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情報提供元: FISCO
記事名:「 29日の香港市場概況:ハンセン0.2%高と5日続伸、17年通年で36%急伸