19日の香港市場は値上がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前日比203.25ポイント(0.70%)高の29253.66ポイント、本土企業株で構成されるH株指数も126.75ポイント(1.11%)高の11541.88ポイントとそろって続伸した。売買代金は942億4000万香港ドルとなっている(18日は920億8400万香港ドル)。

米株高値更新で投資家のセンチメントが上向く。米税制改革案の年内成立見通しが強まるなか、昨夜の米株市場ではNYダウやナスダック指数が連日で史上最高値を切り上げた。中国景気の過度な減速懸念も後退。世界銀行は19日に発表したリポートで、中国の2017年の国内総生産(GDP)成長率予想を6.8%に上方修正した。10月時点の予測値6.7%から0.1ポイント引き上げている。所得の増加と消費の拡大を背景に、「中国経済は安定成長を維持した」と指摘した。18年、19年の予想成長率はそれぞれ6.4%、6.3%を維持したものの、長期的な中国経済の見通しは改善するとみている。

H株保険セクターが相場けん引。中国平安保険(2318/HK)が4.2%、新華人寿保険(1336/HK)が4.0%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.3%、中国人民財産保険(2328/HK)が2.0%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が1.9%、中国人民保険集団(1339/HK)が1.3%ずつ上昇した。中国の国債利回りが高止まりを受け、運用収益の改善が期待されている。
ハイテク関連セクターも上げが目立つ。小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が2.6%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.0%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.3%高、同業の華虹半導体(ファホンセミコンダクター:1347/HK)が5.4%高、ICパッケージング・テスティング機器最大手のASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が3.8%高と値を上げた。

空運セクターもしっかり。中国南方航空(1055/HK)が4.9%高、中国東方航空(670/HK)が4.6%高、中国国際航空(753/HK)が4.0%高、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が1.8%高と買われた。キャセイ航空の11月旅客数が前年比8%増となり、今年最大の伸びを示すなど、空運各社の月次統計は良好。業績成長の期待感が高まった。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.88%高の3296.54ポイントで取引を終えた。保険株が高い。銀行株や証券株、自動車株、不動産株、空運株、ITハイテク関連株、エネルギー株、インフラ関連株なども上昇した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 19日の香港市場概況:ハンセン0.7%高と続伸、H株保険セクター相場けん引