8日の香港市場は値上がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前日比336.66ポイント(1.19%)高の28639.85ポイントと続伸し、本土企業株で構成されるH株指数が138.84ポイント(1.25%)高の11289.57ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は1154億3600万香港ドルにやや縮小している(7日は1209億7500万香港ドル)。

内外環境の改善で買われる展開。昼前に発表された中国の11月・貿易統計で、輸出入の伸びが上振れたと判明したことが好感されている。中国景気の先行きが楽観された。また、後場途中に「英国と欧州連合(EU)は、EU離脱の条件で大筋合意した」との報道が流れたこともプラス。指数は段階的に上げ幅を広げ、引けにかけて一段高となっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、ITハイテク関連株の上げが目立つ。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.2%高、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が4.1%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.9%高とそろって続伸した。本土系の金融株や不動産株、自動車株、消費関連株なども高い。

建材や鉄鋼など景気動向に敏感な素材セクターも買われる。中国建材(3323/HK)が4.5%高、中国中材(1893/HK)が4.2%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.7%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.4%高、鞍鋼(347/HK)が3.2%高と値を上げた。

医薬品セクターも物色される。心臓・脳血管薬で国内最大手の四環医薬HD集団(460/HK)が5.2%高、中医薬を中核とする広州白雲山医薬集団(874/HK)が4.3%高、中医薬メーカーの中国神威薬業集団(2877/HK)が3.3%高、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が2.8%高で引けた。

本土市場は5日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.55%高の3289.99ポイントで取引を終えた。非素材株や保険株が高い。ITハイテク関連株やバイオ医薬関連株、消費関連株、自動車株、運輸株なども買われた。

【亜州IR】





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情報提供元: FISCO
記事名:「 8日の香港市場概況:ハンセン1.2%高と続伸、ITハイテク関連に買い