28日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比11.43ポイント(0.34%)高の3333.66ポイントと反発している。上海A株指数も上昇し、11.90ポイント(0.34%)高の3491.34ポイントで取引を終えた。

このところ急落していた主力銘柄の下げ止まり、反発が好感される。白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)は、4.3%高と8日ぶりに反発した。2017年相場をリードしていた同社株をめぐっては、「今月中旬までの急激な上昇は、合理的な理由の説明がつかない」と国営メディアが指摘。これにきっかけに、直近で売りが目立っていた。

業種別では、建材や非鉄、鉄鋼など素材株が上昇。安徽海螺セメント(600585/SH)が8.7%高、洛陽モリブデン(603993/SH)が4.3%高、馬鞍山鋼鉄(600808/SH)が6.3%高で引けた。ITハイテク関連株も高い。電子・通信機器メーカーの航天信息(600271/SH)は8.1%上昇する。バイオ医薬関連株や軍需関連株、空運株なども買われた。サニタリー関連の銘柄群も物色される。住宅設備の惠達衛浴(603385/SH)が2.6%高で引けた。政府が公衆トイレ近代化を進めるなか、習近平国家主席がさらなる改善を求める異例の「重要指示」を出したことが思惑を呼んでいる。

成長性の高いグロース株も反発。ベンチャー企業株で構成される深セン創業板指数は、中盤から大きく買われ1.9%高で取引を終えた。中小型株を好むとされる個人投資家のセンチメントが上向いている。

半面、金融株は安い。中国農業銀行(601288/SH)が1.3%、中国人寿保険(601628/SH)が1.4%ずつ値を下げた。金融監督管理の強化が依然として警戒されている。

一方、外貨建てB株相場は値上がり。上海B株指数が3.23ポイント(0.96%)高の340.55ポイント、深センB株指数が6.08ポイント(0.54%)高の1142.37ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 28日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高と反発、深セン創業板は1.9%上昇