週明け20日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数は前営業日比61.27ポイント(0.21%)高の29260.31ポイントと3日続伸する半面、本土企業株で構成されるH株指数が70.45ポイント(0.61%)安の11538.28ポイントと3日ぶりに反落した。ハンセン指数は約10年ぶりの高値水準を切り上げている。売買代金は1082億4400万香港ドルにやや縮小した(17日は1195億5300万香港ドル)。

本土からの資金流入が追い風。中国本土・香港間の「相互乗り入れ」(両株式市場の相互取引開放)を通じた取引では先週、本土からの香港株売買が大幅な買い越しだった。米金利低下もプラス。先週末の米10年債利回りは急低下し、本日も下げて推移している。金利動向で米国に追随する香港でも、域内金利の下落が意識された。

ハンセン指数の構成銘柄では、ネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.1%高の420.00香港ドルと大幅続伸。15日引け後に公表した決算を引き続き材料視し、連日で上場来高値を更新した。同社株は指数寄与度が大きいため、1銘柄だけで指数を144.6ポイント押し上げている。マカオ・カジノ株も急伸。銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.1%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.9%高と値を上げた。香港系不動産株もしっかり。

半面、中国不動産セクターはさえない。万科企業(2202/HK)が3.4%、中国金茂HD(817/HK)が2.0%、恒大地産集団(3333/HK)が1.5%ずつ値を下げた。不動産引き締めに対する不安も浮上している。中国国家統計局が18日公表した10月の主要70都市・新築住宅価格動向では、前月比の値上がり都市数が9月の44から50に増加したことが分かった。

H株証券セクターも安い。中国銀河証券(6881/HK)が3.1%、広発証券(1776/HK)が2.9%、華泰証券(6886/HK)が2.2%、中信証券(6030/HK)が2.1%ずつ下落した。金融当局は証券業務などに関する厳格化された新規制を導入する方針。一部A株銘柄の急伸について、政府系メディアは先週、投資家に理性的な行動を促すコメントを発表した。

本土マーケットは5日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.28%高の3392.40ポイントで取引を終えた。ITハイテク関連株が急伸。バイオ医薬関連株も物色される。銀行株、石炭株セメント株、発電設備株もしっかり。


【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 20日の香港市場概況:ハンセン0.2%高と3日続伸、テンセントが連日で高値更新