17日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数は前日比180.28ポイント(0.62%)高の29199.04ポイント、本土企業株で構成されるH株指数は74.77ポイント(0.65%)高の11608.73ポイントとそろって続伸した。ハンセンは約10年ぶりの高値水準に達している。売買代金は1195億5300万香港ドルと高水準が続いた(16日は1138億7300万香港ドル)。

昨夜の欧米株高が追い風。なかでも米株市場では、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が約1週ぶりに史上最高値を更新している。中国と同様に、米国でも主要企業の好決算が相次いだ。企業業績の伸びが鮮明化するなか、投資家のセンチメントも上向いている。
ハンセン指数の構成銘柄では、ネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)は3.0%高の403.40香港ドルと続伸。15日引け後に公表した決算が引き続き材料視され、連日で上場来高値を更新した。予想を大幅に上回る決算内容を受け、ブローカー各社も強気な投資判断を示している。今月に入り下げが目立った時価総額上位の本土系銀行株もしっかり。中国工商銀行(1398/HK)が2.1%高、中国建設銀行(939/HK)が1.8%高と上昇した。銀行業を巡っては、不良債権比率の低下など業況改善が意識されている。

建材セクターも上げが目立つ。安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が4.2%高、中国中材(1893/HK)と中国建材(3323/HK)がそろって3.3%高、華潤水泥HD(1313/HK)が1.6%高で引けた。「供給サイド改革」の進展などを背景に、各地でセメント価格が上昇していることを好感している。

空運セクターも高い。中国東方航空(670/HK)が5.1%、中国国際航空(753/HK)が4.6%、中国南方航空(1055/HK)が2.3%ずつ値を上げた。16日までに出そろった各社の月次統計(10月)では、旅客数がそろって安定的に伸びている。通期業績に対する期待も高まる状況だ。また、原油相場の先安感が強まるなか、燃油コストの低減も連想された。

本土市場は4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48%安の3382.91ポイントで取引を終えた。白酒(中国の蒸留酒)メーカー大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が4.0%安と急落し、投資家心理の重しとなる。鉄鋼株や非鉄株、海運株、ITハイテク関連株、バイオ医薬関連株なども安い。半面、金融株は上げが目立った。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 17日の香港市場概況:ハンセン0.6%高と続伸、テンセント高値更新400HKドル超え