1日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比348.52ポイント(1.23%)高の28594.06ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が128.77ポイント(1.12%)高の11636.49ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は1102億400万香港ドルと高水準が続いている(10月31日は962億7800万香港ドル)。

中国企業の業績成長が改めて評価される展開。発表がほぼ一巡した主要企業の1~9月期決算では、増益や黒字転換など好業績を明らかにする企業が多くみられた。また、昨夜の米株高も追い風となっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、保険株の上げが目立つ。中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が7.4%高、中国平安保険(2318/HK)が2.6%高で引けた。そろって年初来高値を更新。中国平安保険は上場来高値を切り上げた。中国国債の利回りが高止まりで推移するなか、投資収益の上積みが期待されている。保険各社が公表した1~9月期決算に関しても、一部を除き増益基調だった。マカオ・カジノ株は後場に急伸。金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.2%高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.1%高と値を上げた。マカオ政府が本日昼ごろ、今年10月の域内カジノ売上高が前年同月比22.1%増の266億3300万パタカ(=香港ドル、約3886億円)に達したと発表。市場予想(14.5%増)を大幅に上回ったことが刺激材料だ。

空運セクターも上げが目立つ。中国国際航空(753/HK)が6.6%高、中国南方航空(1055/HK)が4.2%高、中国東方航空(670/HK)が3.5%高と買われた。これまでに公表された大手航空会社の1~9月期決算は概ね良好。上半期は低迷したものの、7~9月期の持ち直しが顕著だった。中国ではこれから年末にかけて旅行シーズンに入ることもあり、通期業績に対する期待感が強まっている。

半導体セクターも高い。華虹半導体(1347/HK)が9.0%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が8.5%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.8%ずつ上昇した。ASMの7~9月期業績は5割増益。純利益額は8億6528万香港ドル(約126億円)に達し、四半期ベースで過去最高を記録した。業界全体の刺激材料となり、華虹半導体は先週27日に付けた上場来高値を突破している。SMICは連日で年初来高値を塗り替え、終値ベースで12年ぶりの高値を付けた。

一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.08%高の3395.91ポイントで取引を終えた。保険株が急伸。鉄鋼や非鉄の素材株、石油株、空運株、ゼネコン株などもしっかり。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 1日の香港市場概況:ハンセン1.2%高と反発、中国人寿保険が7.4%上昇