週明け21日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比107.11ポイント(0.40%)高の27154.68ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が57.89ポイント(0.54%)高の10751.54ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は818億8800万香港ドルとなっている(18日の売買代金は844億7600万香港ドル)。

中国の政策期待が強まる流れ。3大通信グループの一角、中国聯合網絡通信集団(聯通集団)が予定する「混合所有制改革」の進ちょくが手がかりになっている。聯通集団傘下の中国聯通(600050/SH、以下「聯通A株)が同改革の一環として行う第三者割当増資に関し、発行規模や発行価格が増資規定に抵触するとの指摘が上がっていたが、中国証券監督管理委員会が20日付で特別に認可した。本土市場では、取引再開した聯通A株がストップ高し、国有企業傘下の銘柄が大きく買われている。

ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が取引再開し、3.5%高と急伸。同社株に関しては、同名の中国聯通(600050/SH)が間接的に筆頭株主となっている。そのほか、電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)も4.4%高と上げが目立った。

国有企業傘下の銘柄群では、石油大手3社も高い。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.7%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.6%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.5%ずつ上昇した。原油相場の続伸も好感されている。

非鉄や鉄鋼の素材セクターも買われる。新疆新シン鉱業(3833/HK)が4.4%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.0%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が3.3%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.9%高で引けている。商品市況高が材料視された。石炭株もしっかり。

本土系不動産セクターも物色される。中国恒大集団(3333/HK)が17.9%高、碧桂園HD(2007/HK)が4.5%高、華潤置地(1109/HK)が3.1%高、中国海外発展(688/HK)が2.8%高と値を上げている。中国海外発展は昼に25%増益の中間決算を発表し、通年の販売目標を1割上方修正することを明らかにした。後場に入り上げ幅をやや広げている。

本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.56%高の3286.91ポイントで取引を終えた。国有企業改革の関連銘柄が高い。素材株や不動産株、エネルギー株、ITハイテク関連株、自動車株なども買われた。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 21日の香港市場概況:ハンセン0.4%高と3日ぶり反発、聯通は3.5%上昇