8日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数は前日比164.55ポイント(0.59%)高の27854.91ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が25.38ポイント(0.23%)高の11079.79ポイントとそろって3日続伸した。ハンセン指数は約2年2カ月ぶりの高値水準を切り上げている。売買代金は971億8000万香港ドルに拡大した(7日の売買代金は802億3100万香港ドル)。

米株高などが買い安心感を誘う。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが9日続けて史上最高値を更新した。人民元高の進行もプラス。この日の上海外国為替市場では、人民元買い(米ドル売り)の動きが加速し、約10カ月ぶりの元高水準に達した。安く推移していた本土株が続伸で取引を終えるなか、香港の各指数も引けにかけて上げ幅を広げた。なお、取引時間中に発表された今年7月の貿易統計は、輸出と輸入の伸びがそろって予想を下回ったものの、嫌気する売りは限定的となっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が6.0%高と上げが目立つ。同社が7日公表した7月の新車販売台数によると、前年同月比で88%増と高成長が持続した。ハンセン銘柄以外の自動車株も軒並み上昇している。ITハイテク関連株もしっかり。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.5%高の328.60香港ドルと続伸し、連日で上場来高値を更新。小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が1.6%高で引けている。昨夜の米株市場で、アップルや阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング)などハイテク関連株が上昇した流れを継いだ。

半導体セクターも買われる。ICパッケージング・テスティング機器最大手のASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が4.8%高、香港ファブレスICメーカーの晶門科技(ソロモン・システック:2878/HK)が4.4%高、ICファウンドリー中国大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.6%高、ICファウンドリー中国大手の華虹半導体(ファホンセミコンダクター:1347/HK)が1.3%高と値を上げた。

中国の不動産セクターも高い。広州富力地産(2777/HK)が6.4%、中国恒大集団(3333/HK)が4.3%、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.0%、碧桂園HD(2007/HK)が1.9%、中国海外発展(688/HK)が1.5%ずつ上昇した。

本土市場は小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%高の3281.87ポイントで取引を終えた。金融株が相場をけん引。ITハイテク関連株やバイオ医薬関連株、海運株なども買われた。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 8日の香港市場概況:ハンセン0.6%高と3日続伸、吉利汽車は6.0%上昇