11日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比9.59ポイント(0.30%)安の3203.04ポイントと続落した。上海A株指数も下落し、10.01ポイント(0.30%)安の3354.52ポイントで取引を終えている。

創業板指数の大幅続落が重し。個人投資家が好むとされる創業板指数はこの日、中盤から下げ幅を広げ1.1%安で引けている。証券当局はこのところ新規株式公開(IPO)認可ペースを抑制しているものの、先週末の7日に1社、店頭市場に相当する「全国中小企業株式譲渡システム(通称:新三板)」から深セン創業板への指定替え上場を認可した。ゲーム開発の上海緑岸網絡科技が創業板に上場する。需給悪化の警戒感が強まった。

業種別では、資源・素材株が安い。洛陽モリブデン(603993/SH)が6.5%、北方稀土集団(600111/SH) が3.4%ずつ下落している。商品市況高を材料に直近で買いが目立っていたため、利食い売りに押された。ゼネコンや建機にインフラ関連株、不動産株、エネルギー関連株などもさえない。

ただ、下値は限定的。中国工商銀行(601398/SH)が現金配当の権利落ちを迎えたことをきっかけに、配当利回りが安定している大型株に買いが入った。上海50A指数(上海市場の代表的な50銘柄で構成される)採用銘柄の上げが目立っている。中国人寿保険(601628/SH)が4.7%高、招商銀行(600036/SH)が3.5%高、貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.9%高、上海汽車集団(600104/SH)が1.5%高で引けた。

一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が2.13ポイント(0.65%)安の327.95ポイント、深センB株指数が4.71ポイント(0.41%)高の1162.21ポイントで終了した。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 11日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安と続落、創業板指数は1.1%下落