休場明け18日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比337.12ポイント(1.39%)安の23924.54ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が160.82ポイント(1.58%)安の10043.52ポイントとそろって続落した。売買代金は705億9000万香港ドルにやや拡大している(13日は671億5400万香港ドル)。

本土株安がネガティブ。引き締め懸念が浮上するなか、上海総合指数は香港連休中から本日まで3日続落している。中国で今年1~3月期のGDP成長率や3月の各種経済統計が予想を軒並み上回ったことを受けて、「当局は近く景気引き締めに動く」との観測が流れた。朝鮮半島の地政学リスクがやや薄らぐなか、指数はプラス圏で寄り付いたものの、程なくマイナスに転じた。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち46が下落)。なかでも、不動産株の下げが目立つ。香港系の信和置業(サイノランド:83/HK)が2.8%安、九龍倉集団(ワーフ・ホールディングス:4/HK)が2.5%安、本土系の華潤置地(1109/HK)が2.4%安で引けた。香港政府の価格抑制策によりイースター連休中の新築住宅販売が急減したことが売り材料視されている。本土不動産株については、主要70都市の新築住宅販売動向が報告され、価格が上昇した都市数が前月に続き増加したことをマイナス材料視した。不動産引き締めの強化が警戒されている。そのほか、時価総額上位の金融株、石油株、本土系の発電株なども安い。

鉄鋼やセメント、建機などのインフラ関連セクターも売られる。鞍山鋼鉄(323/HK)が6.4%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が5.3%、中国中材(1893/HK)が5.6%、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が2.8%、中聯重科(1157/HK)が6.0%、中国龍工HD(3339/HK)が3.3%ずつ値を下げた。河北省拠点の一部企業が「新区建設が業績に与える影響は大きくない」と公告したことを受け、同省に設置される新たな経済特区「雄安新区」に対する期待がやや後退している。

一方、主要企業の四半期決算発表がスタートするなか、業績動向を材料にした動きがみられる。白物家電大手の海信科龍電器(ハイセンス・ケロン・エレクトリカル:921/HK)が8.3%高と急伸した。今年1~3月期の75%増益が好感されている。

本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.79%安の3196.71ポイントで取引を終えた。金融株が下げを主導。「雄安新区」の関連銘柄も下げた。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 18日の香港市場概況:ハンセン1.4%安と続落、不動産セクターさえない