週明け10日の香港市場は小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比5.12ポイント(0.02%)安の24262.18ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が20.01ポイント(0.19%)安の10253.79ポイントとそろって3日続落した。売買代金は651億400万香港ドルに縮小している(7日は888億400万香港ドル)。

模様眺めのスタンスが高まった。米軍によるシリア攻撃に続き、「米海軍の原子力空母が北朝鮮をけん制するため朝鮮半島に向かった」と伝えられたことが不安視されている。米中首脳会談が無事通過したことなどを好感して買いが先行したものの、この日の上海総合指数が下げ幅を広げて引けるなか、香港でも売りが徐々に優勢となった。

業種別では、中国の自動車セクターが安い。吉利汽車HD(175/HK)が4.9%、華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が4.8%、広州汽車集団(2238/HK)が4.6%、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が3.8%ずつ下落した。吉利汽車などの今年3月・自動車販売の伸びが鈍化するなか、業界の先行きが懸念されている。

ゼネコンや建機などインフラ関連セクターもさえない。中国鉄建(1186/HK)が2.6%安、中国中鉄(390/HK)が1.8%安、中国交通建設(1800/HK)が0.9%安、中聯重科(1157/HK)が2.4%安で引けた。

半面、カジノセクターは上げが目立つ。新濠国際発展(メルコ・インターナショナル:200/HK)が4.9%、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が4.2%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が1.3%ずつ値を上げた。UBSが最新リポートで、マカオカジノ業の先行きを楽観したことが手がかり。今年第1四半期のカジノ収入は前年同期比で13%増、第2四半期は同15%増と伸びが加速すると予測した。

本土市場は5日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.59%安の3269.39ポイントで取引を終えた。金融株が下げを主導する。自動車株も安い。一方、河北省の「雄安新区」設立に絡んだ銘柄を物色する動きは続いた。


【亜州IR】






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情報提供元: FISCO
記事名:「 10日の香港市場概況:ハンセン0.03%安と3日続落、カジノセクターはしっかり