6日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比127.08ポイント(0.52%)安の24273.72ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が88.91ポイント(0.86%)安の10276.41ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は809億2400万香港ドルに縮小している(5日は1025億3700万香港ドル)。

米株安をきっかけに売られる展開。一段の買い材料に乏しいなか、昨夜のNYダウが反落した流れを継いだ。中国人民銀行(中央銀行)がオペ取引による資金供給を停止し、資金のひっ迫も改めて意識されている。今年3月の財新・中国サービス業PMIが取引時間中に公表され、3カ月連続で前月から低下したこともマイナス。指数は中盤から下げ幅を広げている。好材料の出尽くし感も漂った。「雄安新区」の設立計画を材料に前日まで物色されていた銘柄群の一角が反落。建築材料大手の北京金隅(BBMG:2009/HK)は7.3%安で引けている(同社株は4~5日の2営業日で48.9%上昇)。

業種別では、H株金融セクターがさえない。中国農業銀行(1288/HK)が2.5%安、中国建設銀行(939/HK)が1.7%安、新華人寿保険(1336/HK)が1.5%安、広発証券(1776/HK)が1.9%安で引けた。

中国の自動車セクターも安い。華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が5.1%、吉利汽車HD(175/HK)が4.0%、広州汽車集団(2238/HK)が1.8%、東風汽車集団(489/HK)が1.5%ずつ値を下げた。

半面、本土系の不動産セクターはしっかり。3月の8割増収を好感し、融創中国HD(1918/HK)が8.8%上昇した。同業他社の広州富力地産(2777/HK)が3.5%高、中国海外発展(688/HK)が1.8%高、華潤置地(1109/HK)が1.6%高、首創置業(2868/HK)が1.4%高と買われている。

本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.33%高の3281.01ポイントで取引を終えた。「雄安新区」の開発に期待が高まる。前日に続き、ゼネコンやセメントなどインフラ関連株が上昇した。


【亜州IR】






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情報提供元: FISCO
記事名:「 6日の香港市場概況:ハンセン0.5%安と3日ぶり反落、中国不動産セクターは逆行高