9日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比280.71ポイント(1.18%)安の23501.56ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が184.52ポイント(1.79%)安の10095.79ポイントとそろって4日ぶりに反落した。ハンセン指数とH株指数は約1カ月ぶりの安値圏に落ち込み、下落率は今年最大を記録している。売買代金は708億7300万香港ドルとわずかながら増加した(8日は689億9500万香港ドル)。

商品市況安が逆風。昨夜の相場相場が軒並み下落したことで、投資家のセンチメントが冷え込んだ。市況関連銘柄に売りが先行している。朝方公表された今年2月の中国物価統計では、生産者物価指数(PPI)が上振れる一方、消費者物価指数(CPI)は下振れした。CPI上昇率が15年1月以来の低水準に落ち込んだことで、消費の弱さが意識されている。前日公表された中国貿易統計では、輸入が大幅に増加。消費が堅調だとの見方が出ていただけに、水を差された格好だ。来週14日に中国で報告される今年1~2月の小売売上高や固定資産投資、鉱工業生産の結果を見極めたいとするスタンスも漂っている。

ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面安(50のうち49が下落)。なかでもエネルギー関連株が安い。石油大手3社の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が3.4%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.2%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.8%、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が3.5%、天然ガス事業の昆侖能源(クンルン・エネジー:135/HK)が1.9%ずつ値を下げた。

非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターも売られる。新疆新シン鉱業(3833/HK)が3.4%安、江西銅業(358/HK)が2.6%安、中国建材(3323/HK)が5.5%安、中国中材(1893/HK)が4.3%安、鞍鋼(347/HK)が4.8%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.0%安で引けた。



【亜州IR】





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情報提供元: FISCO
記事名:「 9日の香港市場概況:ハンセン1.2%安と4日ぶり反落、資源株が下げ主導