24日の香港市場は小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比51.34ポイント(0.22%)高の22949.86ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が32.44ポイント(0.33%)高の9759.26ポイントとそろって続伸した。売買代金は605億100万香港ドルとやや拡大している(23日は560億9300万香港ドル)。

域内金利の低下期待が一段と強まる。昨夜の米10年債利回りが先週末の2.46%台から2.39%台と急速に下げたことが材料視された。香港の金融政策は米国に追随するだけに、資金需給の緩和が意識されている。また、中国人民銀行(中央銀行)が朝方、人民元の対米ドル基準値を約2カ月ぶりの元高水準に設定したこともプラス材料だ。ただ、上値は限定的。米通商政策の不透明感がくすぶるなか、世界経済に対する悪影響が警戒された。

業種別では、非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターも高い。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が8.9%、江西銅業(358/HK)が4.9%、中国建材(3323/HK)が8.6%、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が4.2%、鞍鋼(347/HK)が5.1%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.3%ずつ値を上げた。素材需要の拡大が期待される。中国政府は今年、広域経済圏構想の「一帯一路」構想、PPP(官民連携)活用のインフラ投資を推進する方針だ。

石炭セクターも上げが目立つ。中国中煤能源(1898/HK)が6.5%高、エン州煤業(1171/HK)が4.8%高、中国神華能源(1088/HK)が2.5%高で引けた。石炭相場の値上がりするなか、業績改善が期待されている。中国中煤能源は20日、2016年通期業績が黒字転換するとの見通しを公表した。

他の個別株動向では、ダンボール原紙メーカーの玖龍紙業(ナイン・ドラゴンズ・ペーパー:2689/HK)が10.9%高の8.78香港ドルと急伸。一時は9.01香港ドルに上昇し、約5年11カ月ぶりの高値を回復した。2016年12月中間期の業績に関して、実質増益率が45%を超えるとの見通しを報告したことが手がかり。同業の理文造紙(2314/HK)も3.9%上昇した。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 24日の香港市場概況:ハンセン0.2%高と続伸、素材セクター急伸