17日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比122.82ポイント(0.54%)高の22840.97ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が36.10ポイント(0.37%)高の9702.19ポイントとそろって反発した。売買代金は506億7900万香港ドルに縮小している(16日は568億6100万香港ドル)。

中国の景気期待が広がる。国際通貨基金(IMF)は16日、中国の2017年国内総生産(GDP)成長率見通しを従来予想より0.3ポイント高い6.5%に引き上げた。16年見通しに関しても、従来の6.5%から6.7%に上方修正している。また、習近平国家主席はこのほど、16年GDP成長率が6.7%になるとの見通しを示した。香港域内の低下基調も、改めて支えになっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー香港大手の長江実業地産(1113/HK)と石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)がそろって2.2%高、政府系港湾大手の招商局港口HD(旧社名・招商局国際:144/HK)と香港航空大手の国泰航空(キャセイ航空:293/HK)がそろって1.7%高と上げが目立った。国泰航空は今週中にも大規模な事業リストラ計画を発表する——と伝えられたことを引き続き材料視している。
中国自動車セクターも高い。華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が2.6%、広州汽車集団(2238/HK)が2.3%、吉利汽車HD(175/HK)が5.1%、東風汽車集団(489/HK)が3.6%、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が1.2%ずつ上昇した。

エコ発電セクターも物色される。風力発電関連の中国高速伝動設備集団(658/HK)が2.9%、龍源電力集団(916/HK)が1.7%、新疆金風科技(2208/HK)が1.3%、太陽光発電関連の保利協シン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が2.1%、中国興業太陽能技術HD(750/HK)が2.0%ずつ値を上げた。「大気汚染の深刻化などを背景に、中国政府が石炭火力発電所の建設計画を見直す」と報じられたことで、再生可能エネルギー関連銘柄に思惑買いが入っている。

本土マーケットは6日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%高の3108.77ポイントで取引を終えた。市中金利の上昇基調を嫌気して売られたものの、中国の景気期待が強まるなかで終盤に入り買いが優勢となっている。消費関連株などがしっかり。




【亜州IR】





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情報提供元: FISCO
記事名:「 17日の香港市場概況:ハンセン0.5%高と反発、中国の成長持続に期待感