10日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比186.16ポイント(0.83%)高の22744.85ポイントと4日続伸し、本土企業株で構成されるH株指数が61.87ポイント(0.64%)高の9664.19ポイントと反発した。売買代金は622億8700万香港ドルに増加している(9日は513億3800万香港ドル)。

中国景気の先行きがやや楽観される。寄り付き直後に公表された昨年12月の物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比でプラス2.1%(予想はプラス2.2%)、生産者物価指数(PPI)が同プラス5.5%(同プラス4.6%)という結果。事前予想を超えるPPI上昇を受けて、企業活動が活発化しているとみられた。上昇率5.5%は5年3カ月ぶりの高水準となる(PPIは昨年9月にプラス転換。およそ4年半続いたデフレ基調に終止符を打った)。

ハンセン指数の構成銘柄では、婦人靴小売チェーン中国最大手の百麗国際HD(ベル・インターナショナル:1880/HK)が3.3%高、香港系不動産デベロッパーの九龍倉集団(ワーフ・ホールディングス:4/HK)と都市ガス大手の香港中華煤気(ホンコン・チャイナガス:3/HK)がそろって3.0%高と上げが目立った。香港拠点の銘柄群に関しては、域内金利の低下も材料視されている。

中国自動車セクターも高い。広州汽車集団(2238/HK)が5.5%、吉利汽車HD(175/HK)が3.8%、長城汽車(2333/HK)が3.7%、華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が2.6%ずつ値を上げた。

非鉄や鉄鋼、セメントなど素材関連セクターもしっかり。新疆新シン鉱業(3833/HK)が4.0%高、江西銅業(358/HK)が2.3%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.9%高、鞍鋼(347/HK)が5.3%高、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が1.6%高で引けた。


【亜州IR】





<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 10日の香港市場概況:ハンセン0.8%高と4日続伸、中国自動車セクター急伸