週明け12日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比327.96ポイント(1.44%)安の22433.02ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が168.64ポイント(1.71%)安の9699.31ポイントとそろって続落した。売買代金は777億900万香港ドルとわずかに増加している(9日は763億6300万香港ドル)。

本土株安が逆風。中国保険会社の株式投資規制で、本土マーケットの資金流入が細ると警戒されている。投機的な売買を抑制するため、本土の保険当局は9日、恒大人寿保険に対し新規の委託業務を停止する措置を発表した。恒大人寿保険は不動産デベロッパーの中国恒大集団(3333/HK)の傘下。恒大集団は万科企業(チャイナ・ヴァンカ:2202/HK)の株式を買い進めていた。万科企業株は4.4%安と大幅続落し、恒大集団株も2.4%安と急反落した。先週末の米株高や、この日の原油先物急伸などを好感して買いが先行したものの、上海総合指数が下げ幅を広げるなか、香港でも各指数がマイナス圏に沈んでいる。

ハンセン指数の構成銘柄では、婦人靴小売チェーン中国最大手の百麗国際HD(ベル・インターナショナル:1880/HK)が4.9%安と下げが目立った。今年第3四半期(16年9~11月期)に、靴販売事業の既存店売上高が前年同期比で13.4%減少したことが嫌気されている。既存店売上高のマイナス成長率は、前四半期の10.0%から3.4ポイント拡大した。香港系の不動産株も軒並み下落。米10年債利回りの上昇基調がネガティブ。香港は金利動向が米国に追随するため、域内ローン金利の上昇で不動産販売が停滞すると危ぐされている。

H株保険・証券セクターも売られる。新華人寿保険(1336/HK)が4.7%安、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が3.6%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.5%安、中国銀河証券(6881/HK)が2.9%安、広発証券(1776/HK)が2.4%安、華泰証券(HTSC:6886/HK)が2.3%安で引けた。

中国自動車セクターも安い。吉利汽車HD(175/HK)が5.8%、広州汽車集団(2238/HK)が5.4%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.7%、長城汽車(2333/HK)が2.7%ずつ値を下げた。


【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 12日の香港市場概況:ハンセン1.4%安と続落、本土株安が逆風