アクモス Research Memo(1):人財投資とM&Aで事業領域を拡大し「中期経営計画2028」達成を目指す
FISCO 2026年10月16日 11:01:00
*11:01JST アクモス Research Memo(1):人財投資とM&Aで事業領域を拡大し「中期経営計画2028」達成を目指す
■要約
アクモス<6888>は、システム開発からネットワーク構築、運用・保守までを一貫して提供する独立系ITサービス企業グループである。行政、消防防災、GIS(地理情報システム)、医療など公共性の高い分野に強みを持ち、長年培った技術力と顧客基盤を背景に安定した事業を展開している。近年は、(株)フィールドワンや(株)システムズサービスなどとのM&Aを通じて事業領域を拡大し、顧客基盤の強化を進めている。足元では人財投資を積極化する一方、受注残高は拡大しており、「中期経営計画2028」の達成に向けた事業基盤の強化が進んでいる。
1. 2026年6月期の業績概要
2026年6月期の連結業績は、売上高7,499百万円(前期比16.8%増)、営業利益524百万円(同10.2%減)、経常利益529百万円(同9.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益316百万円(同18.0%減)となった。システムズサービスの新規連結や(株)プライムシステムデザインの決算期変更による増収効果に加え、官公庁向け案件や消防防災関連案件が堅調に推移したことから2ケタ増収を達成した。一方、消防通信指令システム関連の原価上昇や採用費・人件費の増加に加え、フィールドワンが展開する第三者保守サービスの採算悪化が利益を圧迫した。受注高は8,140百万円(前期比22.6%増)となり、受注残高は2,952百万円(前期末比27.7%増)と過去最高となっており、成長投資による一時的な利益低下を伴いながらも、成長基盤の強化が進展した。
2. 「中期経営計画2028」の概要
同社は2024年に策定した「中期経営計画2027」を1期延長した「中期経営計画2028」を推進している。最終年度となる2028年6月期の目標として、売上高10,000百万円、営業利益1,000百万円、経常利益1,000百万円、ROE15%以上を掲げている。成長戦略の柱はBusiness(事業)、Members(人財)、Value(付加価値)の3つである。Businessでは行政DX、消防防災、ネットワークなどの成長領域に重点投資するとともに、M&Aを活用して事業領域と顧客基盤の拡大を図る。Membersでは採用強化や教育制度の充実を通じた人的資本経営を推進し、成長を支える組織づくりを進める。Valueでは高付加価値案件へのシフトや生産性向上を通じて収益力の強化に取り組む。足元では人財投資が先行しているものの、M&Aの推進や受注残高の積み上がりなど、中期経営計画達成に向けた土台づくりは着実に進んでいる。
3. 2027年6月期の業績見通し
2027年6月期の連結業績は、売上高8,000百万円(前期比6.7%増)、営業利益700百万円(同33.5%増)、経常利益700百万円(同32.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益430百万円(同35.9%増)を見込んでいる。増益の主因は、吸収合併したシステムズサービスの通期寄与によるITソリューション事業の拡大に加え、前期に損失となった第三者保守サービスの収益改善である。特にフィールドワンでは経営体制を刷新するなど、採算改善効果が期待される。また、高付加価値案件の獲得やプロジェクト管理の強化による利益率改善にも取り組む。前期末の受注残高は高水準を維持しており、官公庁、消防防災、ITインフラ関連を中心に堅調な需要環境が続く見通しだ。「中期経営計画2028」後半2期の初年度として、同社は目標達成に向けて収益性の改善と利益成長を重視する方針である。
4. 株主還元策
同社は、株主還元を重要な経営課題の1つと位置付け、安定配当と資本効率向上の両立を目指している。配当方針としては、親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当性向50%以上を目安としており、「中期経営計画2028」の期間中は累進配当を導入している。2026年6月期は1株当たり25.0円配当を実施し、配当性向は78.6%となった。2027年6月期も同額の25.0円配当(配当性向57.8%)を予定している。利益成長に応じた還元拡大を基本としながらも、業績変動局面においても減配を回避する方針である。また、PBRやROEなど資本効率指標の改善にも取り組み、株主還元と企業価値向上の好循環の実現を目指している。
■Key Points
・2026年6月期は先行投資により減益となるも、受注残高は過去最高水準に
・「中期経営計画2028」で売上高10,000百万円、営業利益1,000百万円を目指す
・2027年6月期は事業領域の拡大と高付加価値化で大幅増益を計画
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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■要約
アクモス<6888>は、システム開発からネットワーク構築、運用・保守までを一貫して提供する独立系ITサービス企業グループである。行政、消防防災、GIS(地理情報システム)、医療など公共性の高い分野に強みを持ち、長年培った技術力と顧客基盤を背景に安定した事業を展開している。近年は、(株)フィールドワンや(株)システムズサービスなどとのM&Aを通じて事業領域を拡大し、顧客基盤の強化を進めている。足元では人財投資を積極化する一方、受注残高は拡大しており、「中期経営計画2028」の達成に向けた事業基盤の強化が進んでいる。
1. 2026年6月期の業績概要
2026年6月期の連結業績は、売上高7,499百万円(前期比16.8%増)、営業利益524百万円(同10.2%減)、経常利益529百万円(同9.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益316百万円(同18.0%減)となった。システムズサービスの新規連結や(株)プライムシステムデザインの決算期変更による増収効果に加え、官公庁向け案件や消防防災関連案件が堅調に推移したことから2ケタ増収を達成した。一方、消防通信指令システム関連の原価上昇や採用費・人件費の増加に加え、フィールドワンが展開する第三者保守サービスの採算悪化が利益を圧迫した。受注高は8,140百万円(前期比22.6%増)となり、受注残高は2,952百万円(前期末比27.7%増)と過去最高となっており、成長投資による一時的な利益低下を伴いながらも、成長基盤の強化が進展した。
2. 「中期経営計画2028」の概要
同社は2024年に策定した「中期経営計画2027」を1期延長した「中期経営計画2028」を推進している。最終年度となる2028年6月期の目標として、売上高10,000百万円、営業利益1,000百万円、経常利益1,000百万円、ROE15%以上を掲げている。成長戦略の柱はBusiness(事業)、Members(人財)、Value(付加価値)の3つである。Businessでは行政DX、消防防災、ネットワークなどの成長領域に重点投資するとともに、M&Aを活用して事業領域と顧客基盤の拡大を図る。Membersでは採用強化や教育制度の充実を通じた人的資本経営を推進し、成長を支える組織づくりを進める。Valueでは高付加価値案件へのシフトや生産性向上を通じて収益力の強化に取り組む。足元では人財投資が先行しているものの、M&Aの推進や受注残高の積み上がりなど、中期経営計画達成に向けた土台づくりは着実に進んでいる。
3. 2027年6月期の業績見通し
2027年6月期の連結業績は、売上高8,000百万円(前期比6.7%増)、営業利益700百万円(同33.5%増)、経常利益700百万円(同32.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益430百万円(同35.9%増)を見込んでいる。増益の主因は、吸収合併したシステムズサービスの通期寄与によるITソリューション事業の拡大に加え、前期に損失となった第三者保守サービスの収益改善である。特にフィールドワンでは経営体制を刷新するなど、採算改善効果が期待される。また、高付加価値案件の獲得やプロジェクト管理の強化による利益率改善にも取り組む。前期末の受注残高は高水準を維持しており、官公庁、消防防災、ITインフラ関連を中心に堅調な需要環境が続く見通しだ。「中期経営計画2028」後半2期の初年度として、同社は目標達成に向けて収益性の改善と利益成長を重視する方針である。
4. 株主還元策
同社は、株主還元を重要な経営課題の1つと位置付け、安定配当と資本効率向上の両立を目指している。配当方針としては、親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当性向50%以上を目安としており、「中期経営計画2028」の期間中は累進配当を導入している。2026年6月期は1株当たり25.0円配当を実施し、配当性向は78.6%となった。2027年6月期も同額の25.0円配当(配当性向57.8%)を予定している。利益成長に応じた還元拡大を基本としながらも、業績変動局面においても減配を回避する方針である。また、PBRやROEなど資本効率指標の改善にも取り組み、株主還元と企業価値向上の好循環の実現を目指している。
■Key Points
・2026年6月期は先行投資により減益となるも、受注残高は過去最高水準に
・「中期経営計画2028」で売上高10,000百万円、営業利益1,000百万円を目指す
・2027年6月期は事業領域の拡大と高付加価値化で大幅増益を計画
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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情報提供元: FISCO