*13:06JST 日本情報C Research Memo(6):2026年6月期は増収も、償却費や人件費の増加で減益
■日本情報クリエイト<4054>の業績動向

1. 2026年6月期の業績概要
2026年6月期の業績(2026年6月期より非連結決算に移行)は売上高が5,472百万円、営業利益が867百万円、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却)が1,307百万円、経常利益が957百万円、当期純利益が583百万円となった。期初計画(連結ベース:売上高5,800百万円、営業利益1,200百万円、経常利益1,210百万円、親会社株主に帰属する当期純利益730百万円)を下回った。また2026年6月期より非連結決算に移行したため参考値となるが、前期の連結業績(売上高5,075百万円、営業利益1,004百万円、経常利益1,003百万円、親会社株主に帰属する当期純利益628百万円)との比較では、売上高が7.8%増、営業利益が13.6%減、EBITDAが4.0%減、経常利益が4.6%減、当期純利益が7.2%減となった。売上面は前期比ではイニシャル売上、ストック売上とも順調に拡大して増収だが、前期の「リアプロBB」統合延期の影響で事業拡大速度が遅れたため計画を下回った。利益面は売上高が計画を下回ったことに加え、ソフトウェア償却費や人件費の増加などの影響で減益となった。

売上総利益は同1.5%増加したが、売上総利益率は同4.1ポイント低下して65.4%となった。販管費は同7.5%増加したが、販管費率は同0.1ポイント低下して49.6%となった。業務効率化などにより適切なコストコントロールを推進したが、「賃貸革命11」のリリース(2025年8月にバージョンアップ)に伴って償却費が増加したほか、人員増に伴って人件費が増加した。なお費用区分見直しにより、従来は販管費に含まれていた一部の支払手数料を2026年6月期より売上原価へ振り替えたことで売上原価が増加している。この結果、営業利益率は同4.0ポイント低下して15.8%、EBITDAマージンは同2.9ポイント低下して23.9%となった。営業外収益では為替差益28百万円、保険返戻金49百万円を計上した。なお期末従業員数(正社員のみ)は同36人増加して348人となった。


ストック売上とMRRが拡大基調、解約率は低位安定

2. サービス別の動向
サービス別の売上高は仲介ソリューションが前期比0.6%増の1,999百万円、管理ソリューションが同10.7%増の3,356百万円、その他が同115.1%増の115百万円だった。管理ソリューションでは「賃貸革命」のアップセル・クロスセルが好調だった。イニシャル/ストック別の売上高はイニシャル売上が同6.4%増の1,148百万円、ストック売上が同8.2%増の4,324百万円だった。ストック売上比率は同0.3ポイント上昇して79.0%となった。また期末時点のMRRは仲介ソリューションが同6.3%増の170,686千円、管理ソリューションが同16.4%増の198,553千円、合計が同11.5%増の369,239千円となった。クロスセル・アップセル戦略によりストック売上とMRRが拡大基調である。

その他のKPIとして、期末時点(累計)の業者間物件流通サービス(無償)の顧客数は前期末比18.5%増の67,230、月額有償サービス(全プロダクト)の利用顧客数は同4.2%増の7,073、「電子入居申込」サービスの導入事業所数は同22.5%増の3,958、「電子契約」サービスの導入事業所数は同18.9%増の773となった。いずれも顧客数が順調に拡大している。解約率(年間ベース)は0.5%となった。前期比では0.1ポイント上昇したものの、全国の拠点を生かした顧客支援及びカスタマーサクセスにより低位・安定的な解約率で推移している。

なお四半期別に見ると、イニシャル売上は第1四半期193百万円、第2四半期262百万円、第3四半期186百万円、第4四半期505百万円、ストック売上は第1四半期1,025百万円、第2四半期1,052百万円、第3四半期1,097百万円、第4四半期1,148百万円で、MRRは仲介ソリューションが第1四半期161,070千円、第2四半期164,775千円、第3四半期169,403千円、第4四半期170,686千円、管理ソリューションが第1四半期180,122千円、第2四半期182,417千円、第3四半期190,867千円、第4四半期198,553千円となった。イニシャル売上は四半期ごとに変動するが、ストック売上が着実に積み上がり、MRRも拡大基調である。


財務の健全性は高い

3. 財務状況
財務面で見ると、2026年6月期末の資産合計は前期(連結決算)末比508百万円増加して6,229百万円となった。主に現金及び預金が158百万円減少、ソフトウェア仮勘定が56百万円減少、のれんが80百万円減少、顧客関連資産が71百万円減少した一方で、売掛金が211百万円増加、ソフトウェアが363百万円増加、長期前払費用が148百万円増加、保険積立金が82百万円増加した。負債合計は同175百万円増加して1,994百万円となった。主に繰延税金負債が20百万円減少した一方で、未払法人税等が70百万円増加、契約負債が106百万円増加した。純資産合計は同333百万円増加して4,235百万円となった。自己株式が147百万円増加したが、利益剰余金が当期純利益の積み上げにより472百万円増加した。この結果、自己資本比率は同0.2ポイント低下して68.0%となった。特に大きな変動は見られず、自己資本比率は高水準を維持している。無借金経営であり、キャッシュ・フローの状況にも特に懸念材料は見当たらない。財務の健全性は高いと弊社では評価している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 日本情報C Research Memo(6):2026年6月期は増収も、償却費や人件費の増加で減益 」