ロジザード Research Memo(4):短納期・低価格・高サービスを強みに、低解約率とMRRの着実な積み上げを実現
FISCO 2026年10月01日 12:04:00
*12:04JST ロジザード Research Memo(4):短納期・低価格・高サービスを強みに、低解約率とMRRの着実な積み上げを実現
■会社概要
3. 特徴と強み
ロジザード<4391>のプロダクト面の強みは、短納期・低価格・高サービスに大別できる。商品の特性、管理要件、出荷先特性を顧客へのヒアリングによって的確に把握する能力と、システムの高い汎用性によって、短納期・低価格での導入が可能となっている。さらに、顧客が中小規模の企業の場合には専門のシステムエンジニアがいないケースも多く、同社による365日対応の運用サポートサービスが顧客のIT化を支援している。
また、サブスクリプションモデルによる収益の安定性と高い収益率も同社の特徴と言える。主力であるクラウドサービス売上高は右肩上がりの成長を続けており、2026年6月期第4四半期には498百万円に達した。粗利率についても、2025年6月期第2四半期の65.7%をピークに、足元の2026年6月期第4四半期でも58.3%と高い水準を維持している。
特に、重要指標であるMRRは、新規アカウントの獲得と既存顧客の利用量拡大により着実に積み上がっている。2026年6月期第4四半期には168百万円に達し、過去最高の伸びを記録した。顧客のニーズを的確に捉え、ブラッシュアップを継続することが解約率の低下に寄与している。今後も既存顧客の解約率を低位安定させながら新規顧客を積み増すことにより、業績は堅調に拡大するものと弊社は考えている。
4. 事業環境
同社を取り巻く事業環境は大きな転換点を迎えている。EC市場の拡大や物流需要の増加が続く一方で、ドライバー不足やいわゆる2024年問題、荷待ち・荷役時間の長時間化などの構造的課題が深刻化しており、将来的な輸送力不足への懸念が高まっている。こうした状況を受け、政府は2026年3月に「総合物流施策大綱(2026~2030年度)」を閣議決定し、2026年度から2030年度までを物流革新に向けた集中改革期間と位置付けた。物流の持続可能性確保に向けた構造改革が本格化することで、物流業界全体において業務効率化やデジタル化への投資需要が一段と高まるものと考えられる。
特に日本では人口減少が進行しており、物流事業者が人員増強のみで需要拡大に対応することは現実的ではない。そのため、今後は自動化・省人化による生産性向上が不可欠となる。総合物流施策大綱においても、自動化技術の導入促進、物流標準化、モーダルシフト、フィジカルインターネットの実現、企業横断的なデータ活用、荷主と物流事業者の連携強化などが重点施策として掲げられている。これらはいずれもDXやAI活用との親和性が高く、物流現場におけるデジタル基盤整備の重要性は今後さらに高まる見通しである。
また、物流効率化を実現するうえでは、従来の車両や拠点単位の最適化ではなく、「貨物起点」で物流全体を最適化する発想が求められている。貨物ごとの情報を可視化し、荷主、倉庫、配送事業者などサプライチェーン全体で共有・活用することで、限られた輸送リソースを最大限活用することが可能となる。このような環境下において、物流現場の業務データを集約・管理するWMSの重要性は一層高まっている。
同社は25年以上にわたり物流現場向けクラウドWMSを提供しており、その過程で膨大な物流データと運用ノウハウを蓄積してきた。従来、WMSは倉庫業務を効率化するためのシステムとして位置付けられてきたが、物流業界全体でデータ活用の重要性が高まるなか、その役割は単なる業務システムから物流データの集約・活用基盤へと進化しつつある。同社が推進する共通デジタル荷札「Bit Waybill」構想も、こうした市場環境の変化を背景としている。
物流業界における構造改革の進展は一過性の需要ではなく、中長期的な成長テーマであると弊社では考えている。物流効率化やデータ活用は、荷主・倉庫・配送事業者のすべてに共通する課題であり、その解決には業務プロセスを支えるシステム基盤が不可欠である。物流DXの進展とともに、同社が有する顧客基盤、物流データ、運用ノウハウの価値はさらに高まる可能性があり、同社を取り巻く事業環境は引き続き良好に推移するものと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
<HN>
■会社概要
3. 特徴と強み
ロジザード<4391>のプロダクト面の強みは、短納期・低価格・高サービスに大別できる。商品の特性、管理要件、出荷先特性を顧客へのヒアリングによって的確に把握する能力と、システムの高い汎用性によって、短納期・低価格での導入が可能となっている。さらに、顧客が中小規模の企業の場合には専門のシステムエンジニアがいないケースも多く、同社による365日対応の運用サポートサービスが顧客のIT化を支援している。
また、サブスクリプションモデルによる収益の安定性と高い収益率も同社の特徴と言える。主力であるクラウドサービス売上高は右肩上がりの成長を続けており、2026年6月期第4四半期には498百万円に達した。粗利率についても、2025年6月期第2四半期の65.7%をピークに、足元の2026年6月期第4四半期でも58.3%と高い水準を維持している。
特に、重要指標であるMRRは、新規アカウントの獲得と既存顧客の利用量拡大により着実に積み上がっている。2026年6月期第4四半期には168百万円に達し、過去最高の伸びを記録した。顧客のニーズを的確に捉え、ブラッシュアップを継続することが解約率の低下に寄与している。今後も既存顧客の解約率を低位安定させながら新規顧客を積み増すことにより、業績は堅調に拡大するものと弊社は考えている。
4. 事業環境
同社を取り巻く事業環境は大きな転換点を迎えている。EC市場の拡大や物流需要の増加が続く一方で、ドライバー不足やいわゆる2024年問題、荷待ち・荷役時間の長時間化などの構造的課題が深刻化しており、将来的な輸送力不足への懸念が高まっている。こうした状況を受け、政府は2026年3月に「総合物流施策大綱(2026~2030年度)」を閣議決定し、2026年度から2030年度までを物流革新に向けた集中改革期間と位置付けた。物流の持続可能性確保に向けた構造改革が本格化することで、物流業界全体において業務効率化やデジタル化への投資需要が一段と高まるものと考えられる。
特に日本では人口減少が進行しており、物流事業者が人員増強のみで需要拡大に対応することは現実的ではない。そのため、今後は自動化・省人化による生産性向上が不可欠となる。総合物流施策大綱においても、自動化技術の導入促進、物流標準化、モーダルシフト、フィジカルインターネットの実現、企業横断的なデータ活用、荷主と物流事業者の連携強化などが重点施策として掲げられている。これらはいずれもDXやAI活用との親和性が高く、物流現場におけるデジタル基盤整備の重要性は今後さらに高まる見通しである。
また、物流効率化を実現するうえでは、従来の車両や拠点単位の最適化ではなく、「貨物起点」で物流全体を最適化する発想が求められている。貨物ごとの情報を可視化し、荷主、倉庫、配送事業者などサプライチェーン全体で共有・活用することで、限られた輸送リソースを最大限活用することが可能となる。このような環境下において、物流現場の業務データを集約・管理するWMSの重要性は一層高まっている。
同社は25年以上にわたり物流現場向けクラウドWMSを提供しており、その過程で膨大な物流データと運用ノウハウを蓄積してきた。従来、WMSは倉庫業務を効率化するためのシステムとして位置付けられてきたが、物流業界全体でデータ活用の重要性が高まるなか、その役割は単なる業務システムから物流データの集約・活用基盤へと進化しつつある。同社が推進する共通デジタル荷札「Bit Waybill」構想も、こうした市場環境の変化を背景としている。
物流業界における構造改革の進展は一過性の需要ではなく、中長期的な成長テーマであると弊社では考えている。物流効率化やデータ活用は、荷主・倉庫・配送事業者のすべてに共通する課題であり、その解決には業務プロセスを支えるシステム基盤が不可欠である。物流DXの進展とともに、同社が有する顧客基盤、物流データ、運用ノウハウの価値はさらに高まる可能性があり、同社を取り巻く事業環境は引き続き良好に推移するものと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
<HN>
情報提供元: FISCO