*12:03JST ロジザード Research Memo(3):クラウドサービスを主軸に、導入支援、機器販売と3つのサービスを展開
■会社概要

2. 事業内容
ロジザード<4391>の事業は、クラウド経由でWMSを提供する「クラウドサービス」、クラウドサービスの利用顧客に対してシステムの導入支援・サポートを行う「開発・導入サービス」、バーコードラベルを作成する専用プリンターなど倉庫作業に必要な機器の販売を行う「機器販売サービス」の3つに大別される。2026年6月期末のサービス別の売上構成比は、クラウドサービスが78.1%、開発・導入サービスが18.3%、機器販売サービスが3.6%となっている。主力であるクラウドサービスは顧客から月額利用料を徴収するサブスクリプションモデルである。一度導入した後は自動的かつ定期的に収益が発生するため利益率が高く、安定した収益基盤となっている。一方、開発・導入サービス、機器販売サービスに関しては、顧客からの発注を受け、納品した際に収益が発生するビジネスモデルとなっている。

(1) 倉庫管理システム(WMS)「ロジザードZERO」
小売業、流通業、3PL企業を顧客として倉庫内に保管されている商品(在庫)の数を正確に把握するとともに、倉庫内作業の効率化を実現するシステムである。商品の入荷から出荷、返品、庫内での棚移動まですべての商品の動きをバーコードで管理することで、「正確な在庫管理」「誤出荷の防止」「倉庫内作業の効率化(標準化)」を実現している。

主な機能は、物流現場の効率化・省力化を実現するためのマテハン・物流ロボットとの連携機能、賞味期限など有効期限を管理する商品管理機能のほか、リピート通販の正確性・効率性を向上させる同梱物管理機能、保管場所や商品から在庫照会が可能な在庫・状況照会機能、ログインパスワード管理などができるセキュリティ対応機能、店舗在庫管理システム「ロジザードZERO-STORE」との連携による店舗在庫管理機能など、多岐にわたる。バーコードを読み取るハンディターミナルはオプションとしてレンタルしており、バッテリーの無償交換、故障機の即日交換などにも対応している。そのほか、固定式のバーコードリーダーなどもオプションとして提供しており、顧客の利便性を向上させるために適宜オプション機能を追加し、製品強化を図っている。

同サービスの強みは、専任チームによる手厚いサポート、最短1ヶ月でのスピード導入、そして外部システムとの高い親和性にある。最小限のカスタマイズで様々な外部システムと連携できるため、顧客は低コスト・短期間でサービスを導入できる。特に、荷主からの短納期要請に応える必要がある3PL事業者にとって、指定日までに確実に稼働できる同社の実装力は強力な訴求ポイントとなっている。2025年4月に、YE DIGITAL<2354>の倉庫自動化システム「MMLogiStation」との連携強化を開始するなど、外部連携による利便性向上を継続的に進めている。

具体的な活用シーンとしては、EC注文に基づくピッキング作業が挙げられる。システムが対象商品の正確な保管場所(棚番号等)と配送先を即座に指示することで、正確かつ迅速な出荷作業を可能にしている。

(2) 店舗在庫管理システム「ロジザードZERO-STORE」
「ロジザードZERO-STORE」は、店舗における在庫管理の効率化を実現するシステムである。主な機能は、在庫管理、POSレジ(他社製品との連携でオプション提供)、分析ツールの3点である。分析ツールは、店舗での売上を自動で集計・分析し、販売戦略の立案を支援する。

在庫管理及びPOSレジについては、管理者(本部)と事業所(店舗)それぞれに最適化した機能を提供している。本部向けには各店舗の在庫・売上・棚卸データを一元管理することで全体最適化を図れる機能を提供する一方、店舗向けではスマートフォンを用いた売上・在庫登録機能、リアルタイムで他店舗在庫を照会する機能を提供する。これにより、接客時における消費者への迅速な対応と店舗業務の効率化が両立する。具体的な活用シーンとしては、消費者から商品の在庫に関する問い合わせがあった際に、スマートフォンでの在庫の確認、在庫がある場合にはバックヤードの棚位置まで特定できる。

POSレジは、タブレット端末を利用した精算業務支援サービスとの連携により提供している。基本的なレジ機能に加えて、値引きなどの単価変更、領収書印刷、店舗売上データの本部送信といった機能を備えている。レシートプリンターやハンディターミナルといった周辺機器との連携も可能で、汎用性の高さが特徴である。高価な専用POSレジを必要とせず、タブレット端末で安価に導入できるため、中小規模企業における導入ハードルも低い。2023年9月には高機能クラウドPOSレジ「スマレジ」との連携を開始した。また、短期間での導入や充実したサポート体制なども、ほかのサービスと同様に顧客から支持される要因の1つとなっている。

(3) 料金体系と販売チャネル
料金体系については、主力サービスである「ロジザードZERO」では月額固定制または従量制を、周辺サービスの「ロジザードZERO-STORE」では月額固定制を採用しており、顧客や荷主のビジネス特性に応じて選択できるようになっている。外部システムとの連携については、連携パートナーが提供するアプリの活用により、追加開発を伴わず、オプション料のみで迅速なシステム連携が可能である。クラウドサービスによる安定収益を基盤としつつ、オプション提供を通じたアップセルも可能な収益モデルである。

販売チャネルには、同社による直接販売、パートナーを通しての営業活動がある。パートナーは、「ロジザード」シリーズと連携したシステムを開発・販売する連携パートナーと、代理店などの販売パートナーに分かれている。連携パートナーには、GMOメイクショップ(株)といったEC支援システムや受注管理システムなどを開発する企業がある。2026年6月期中間期には、オービックビジネスコンサルタント<4733>とも提携し、オービックビジネスコンサルタントが有する全国約3,000社に及ぶ二次代理店網を通じた販路の拡大を実現している。

顧客獲得の手法については、展示会やWeb広告に加え、イントロダクションパートナーと称する紹介制度など、独自の仕組みを導入している。特にセミナーや展示会は、既存顧客への情報提供の機会として開放しており、顧客接点の創出に寄与している。また、WMSの導入実績を背景に、Webサイト経由での引き合いも多い。

加えて、倉庫需要への対応として、物流倉庫会社を無料で紹介する「ロジザード・マッチン」を提供している。これは潜在顧客との接点を早期に確保する取り組みであり、将来的な顧客獲得に資する施策であると弊社では評価している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 ロジザード Research Memo(3):クラウドサービスを主軸に、導入支援、機器販売と3つのサービスを展開 」