*09:01JST メタリアル:「完全自動翻訳」を実現、中長期的にグループ売上高で10%以上の増収も
メタリアル<6182>の連結子会社である株式会社ロゼッタ(国内市場No.1のAI翻訳サービス開発・提供会社)は2026年9月30日、高精度産業翻訳AI「T-4OO」において、「完全自動翻訳」を実現した「最高精度(完全自動)モード」を2026年10月5日から先行提供すると発表した。人による訳文のチェックや修正を前提とせずに翻訳工程を完結できるもので、2025年12月に掲げた新ビジョン「人手修正が不要な翻訳AI」が、当初の見込みより早く約10カ月で完成したことになる。

同社は完全自動翻訳を、原文入力から成果物出力までをAIが自律的に完結する状態と定義し、明確かつ重要な誤訳の修正必要率0.01%未満(約1,000ページに1箇所)を品質基準の一つとしている。取扱説明書・マニュアルを対象とした日本語→英語の社内検証では、修正必要率が従来型翻訳では19.61%、「高精度」モードでは1.58%、2026年4月発表の「超高精度(熟考)」モードでは0.05%と段階的に改善し、今回のモードで0.003%に達した。運用面では、全文チェックを不要としつつ、誤訳の可能性がある箇所のみを表示する任意の機能も備える。仕様書、契約書、特許文書、IR資料など他の専門文書でも効果が期待されるが、どこまで自動化するかは顧客の判断に委ねる。対象言語は日英・英日である。本リリースは10月14日で、同日に記者発表会を開き、従来サービスであるT-4OOをリニューアルした新ブランドも発表する予定である。今後は、ファイルを直接翻訳するFile to Fileでのテキスト抽出・レイアウト復元精度の改善や、他の文書種別での検証を進める。業績への影響については、中長期的にグループ売上高の10%以上の増収の可能性があるとしている。

また、同社は、7月30日の「高精度」モードファイル翻訳API、9月3日の同モードテキスト翻訳APIなど、同社の翻訳AIのAPI対応に関連の新機能のリリースも進めており、顧客が業務内容や求める品質水準に応じてモードを使い分けながらシステムへ組み込めるようになる体制を整えている。APIの開放によりRPAやワークフローツールの一工程として高精度翻訳を組み込む提案も現実的となり、翻訳が単体ツールの利用にとどまらず業務システムの構成要素として定着していくことは、同社の提供する翻訳AIが「担当者が使うもの」から「業務プロセスの一部として自動的に走るもの」へと変わるということになり、他サービスへの乗り換えが起こりにくくなる。中長期的には、契約の継続性や利用量の積み上がりにつながる性質のものとなろう。新機能の開発ペースの加速により、コアニーズ層の高精度翻訳の利用ワード数は4月中旬から6月末までの3ヶ月弱で140%超に増加しており、足元の動向も注目される。

なお、同社は中期的な目標として、2030年2月期に連結売上高150億円を掲げている。これは、2030年から適用される新たな上場維持基準である「時価総額100億円以上」への適合を見据えた目標でもある。

同社の足元の株価は539円、PERは約36倍となっており、第1四半期業績発表を受けての500円半ばからやや下落した水準にある。ただし、第1四半期の業績悪化は、大型案件の受注遅延や一時的な先行費用に加え、汎用AIによるライトニーズ層の代替という構造的な市場変化が影響したことによるものであり、その環境変化を踏まえて中長期戦略の転換を断行した点については、現時点の株価に十分織り込まれていないと考えられる。株価も420円を下回る水準から、戻りを試す展開となっている。

今後は、売上成長と利益率の改善が確認されることが、株価見直しの重要なカタリストとなろう。今回はその準備が整ったことの開示となる。さらに、M&Aによる事業拡大が計画どおり進展すれば成長シナリオの確度が高まり、2030年2月期の売上高150億円の達成も視野に入る。なお、長期的には売上1,000億円を目指す方針も掲げられている。





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情報提供元: FISCO
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