*11:06JST ムゲンE Research Memo(6):2026年12月期の売上と各利益を中間期実績と今後の不動産市況を踏まえて修正
■今後の見通し

ムゲンエステート<3299>の2026年12月期は、売上高が前期比9.8%減の61,599百万円、営業利益が同22.3%減の8,588百万円、経常利益が同27.3%減の7,237百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同28.4%減の4,770百万円と、売上高、各利益ともに中間期の実績と今後の不動産市況を踏まえて下方修正した。

主力の買取再販事業では、国内投資家及び実需層への販売を強化するとともに、販売ルートの拡大や地方エリアの強化、柔軟な価格戦略などにより売上と利益を積み上げていく方針だ。事業別では、投資用不動産で前期比7.4%増の33,143百万円、居住用不動産で同29.7%減の22,818百万円と予想を修正し、投資用不動産へのシフトを強める。海外投資家需要が限定的な状況を踏まえ、販売ルートの拡大施策として、地方銀行を含む金融機関との連携強化を推進する。不動産開発事業では竣工済物件の早期売却を進め、不動産特定共同事業では、草加プロジェクトの年内販売に向けた営業強化と販売ルートの拡大を進める。第2四半期の仕入れ額は、前年同期比1,046百万円減の22,256百万円となり、採算性を重視した仕入を徹底した。販売用不動産残高(第2四半期末)は80,982百万円と十分である。中間期を終えて修正後の通期業績予想に対する進捗率は、売上高で43.4%、営業利益で32.3%と下期偏重となる予想である。海外投資家の需要が限定的となる環境変化時において、柔軟な価格設定や国内投資家へのシフトなどの対応力がカギとなる。



■成長戦略・トピックス
地方の金融機関との連携強化、中国以外の海外投資家の開拓など、海外需要減退へのリカバリー策を推進中
1. 海外需要減退へのリカバリー策を推進中
居住用マンションに関しては、得意の高価格帯で、中国を中心とした海外顧客の減少の影響を受けたが、国内富裕層や海外他地域の投資家でのリカバリー策を強化する。また、居住用不動産の売上減少を補うべく、投資用不動産の販売をさらに強化する。なお、都心の賃貸物件の空室率は低水準で推移しており、賃料上昇も追い風となり、収益不動産の価値は堅調であり、この市場が大きく調整する懸念は少ない。
具体的な対策として、以下の取り組みを行っている。
1) 国内販売ルートの拡大施策として、地方銀行を含む金融機関との連携強化を推進する
2) 中国本土以外の海外投資家(台湾など)のチャネルを開拓する
3) 全国に配置されている約250名の営業社員が、複数地域で連携して成約を目指せる体制を整える

2. 物件の収益性と在庫のバランスを勘案しながら慎重な仕入を推進
業績の下方修正に併せて仕入計画も見直しており、2026年12月期は435億円としている。2026年12月期中間期の仕入実績は222億円と、控えめな投資となった。この要因としては、物件の収益性と在庫のバランスを勘案しながら、慎重に仕入を推進しているためである。事業別仕入れの内訳では、投資用不動産が前年同期比18億円増の141億円、居住用不動産が同36億円減の74億円と、投資不動産へのシフトを明確にしている。投資用不動産は、在庫期間が長くなったとしても賃貸収入が得られる面でリスク管理の面でも有利である。なお、在庫残高は2026年12月期中間期末で809億円(前期末比53億円増)であり、下期の販売強化に向けて十分な量を確保している。

3. 重点施策の進捗状況:「アセットタイプの拡充」の方針の下、大阪市内のホテルを取得
中期経営計画では、コア事業である不動産買取再販事業において、「アセットタイプの拡充」の重点施策を掲げている。レジデンスを主体としている同社ではあるが、豊富な物件取得チャネルを活用して、過去には物流施設(首都圏)、ホテル(那覇市、札幌市)、商業施設(京都市)、ヘルスケア施設(首都圏)などの投資を行ってきた。2026年12月期には、大阪市堺筋本町のホテル物件を投資用不動産として取得しており、当面のストック収入とともに、バリューアップ後のフロー収入が期待できる。



■株主還元策
2026年12月期中間期の配当は52.0円。期末配当は52.0円を予定
同社は、株主への利益還元を経営の重要課題の1つと位置付けており、長期的な事業拡大のため財務体質の強化と内部留保の充実を図りつつ、安定した配当を継続することを基本方針としている。利益配分は、業績の水準やバランスシートをベースとする。前期からは、株主の利益還元の機会を充実させるため、中間配当を導入した。2026年12月期中間期は、52.0円(前期から7.0円増配)の配当を実施した。2026年12月期通期の年間配当は104.0円(前期比10.0円減配、中間期52.0円、期末52.0円)、配当性向51.3%を予定している。通期業績予想の修正と今後の市況を踏まえ、期末配当予想を52.0円(前回予想から26.0円減配)へ修正した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ムゲンE Research Memo(6):2026年12月期の売上と各利益を中間期実績と今後の不動産市況を踏まえて修正