Jトラスト Research Memo(2):アジアの総合金融グループとして成長
FISCO 2026年09月10日 11:02:00
*11:02JST Jトラスト Research Memo(2):アジアの総合金融グループとして成長
■会社概要
1. 事業内容
Jトラスト<8508>は、国内外の金融事業などの事業会社を統括するホールディングカンパニーである。日本で培ったノウハウを海外展開し、アジアの総合金融グループとして成長を遂げてきた。同社グループは、日本金融事業・韓国金融事業を基盤に、東南アジア金融事業をけん引役として持続的な利益拡大を目指してきたが、コロナ禍による世界的な経済環境の悪化に直面したことから、2020年12月期より抜本的な事業ポートフォリオの再編に踏み切った。その結果、2021年12月期に黒字転換して以降、事業ポートフォリオの見直しを行いながら営業利益を継続的に計上している。
同社は、銀行、保証、サービサー(債権回収)の3つを「コア事業」として金融事業を展開している。代表取締役社長の藤澤信義(ふじさわ のぶよし)氏による2008年のTOB以降、数々のM&Aによりグループの業容を急速に拡大させ、資産合計は2008年3月期末の12,189百万円から2026年12月期中間期末には1,269,697百万円に拡大している。
2026年12月期中間期の事業セグメント別営業収益の内訳は、韓国金融事業34.9%、東南アジア金融事業32.5%、日本金融事業17.2%と金融3事業で84.6%を占めており、不動産事業14.8%、投資事業0.1%、その他(主にシステム事業)0.5%であった。
2. 沿革
同社の旧商号は「株式会社イッコー」である。中小企業及び個人事業主向け商業手形割引や手形貸付などの貸付業務を行っていた。1998年9月には大阪証券取引所市場第2部に上場した。2005年に全国保証<7164>が同社の親会社になったのち、2008年3月に藤澤氏がTOBにより筆頭株主となり、2009年には商号を現在の「Jトラスト株式会社」に変更し、債権回収会社やファイナンス会社などに対して機動的かつ効果的なM&Aを実施した。一方、リスク管理を基本とした事業運営を軸に外部環境の変化に的確に対応するとともに、迅速な意思決定ができる経営体制を目指し、2010年には持株会社制に移行した。
2011年6月に大阪から東京都に本社を移転し、国内において蓄積したファイナンスノウハウを生かして海外展開を進めた。2012年に韓国で貯蓄銀行業を開始し、2013年に東南アジアの投資拠点をシンガポールに設立した。2014年3月期から2015年3月期にはライツ・オファリングで調達した976億円を活用し、韓国におけるファイナンス会社や貯蓄銀行、インドネシアの商業銀行などを取得した。2019年8月には、カンボジアの優良銀行であるANZ Royal Bank (Cambodia) Ltd.の株式55%を取得し、商号をJ Trust Royal Bank Plc.(以下、Jトラストロイヤル銀行)に変更した。2019年3月期には、東南アジア金融事業及び投資事業において不良債権の抜本的処理を断行して大幅な営業損失を計上し、業績回復への道筋をつけた。
2020年に入り世界的なコロナ禍による経済環境の激変に遭遇し、不動産事業ではキーノート(株)、日本金融事業ではJトラストカード(株)、韓国金融事業ではJT親愛貯蓄銀行(株)及びJTキャピタル(株)を売却するなど、抜本的な事業ポートフォリオの見直しに着手した。しかし、その後の経済・社会環境の落ち着きに伴い資産のキャッシュ化を急ぐ必要性が薄れたことから、将来的な成長が見込めると判断したJT親愛貯蓄銀行及びNexus Card(株)(旧 Jトラストカード)を2022年4月にグループへ再編入した。また、新たにJトラストグローバル証券(株)(旧 エイチ・エス証券(株))を子会社化し、2023年2月には不動産会社の(株)ミライノベートを吸収合併した。今後もさらなる成長を目指して、一部子会社のスピンオフにより、収益性の高い日本金融事業を中心とするグループへの再編の検討を開始している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<HN>
■会社概要
1. 事業内容
Jトラスト<8508>は、国内外の金融事業などの事業会社を統括するホールディングカンパニーである。日本で培ったノウハウを海外展開し、アジアの総合金融グループとして成長を遂げてきた。同社グループは、日本金融事業・韓国金融事業を基盤に、東南アジア金融事業をけん引役として持続的な利益拡大を目指してきたが、コロナ禍による世界的な経済環境の悪化に直面したことから、2020年12月期より抜本的な事業ポートフォリオの再編に踏み切った。その結果、2021年12月期に黒字転換して以降、事業ポートフォリオの見直しを行いながら営業利益を継続的に計上している。
同社は、銀行、保証、サービサー(債権回収)の3つを「コア事業」として金融事業を展開している。代表取締役社長の藤澤信義(ふじさわ のぶよし)氏による2008年のTOB以降、数々のM&Aによりグループの業容を急速に拡大させ、資産合計は2008年3月期末の12,189百万円から2026年12月期中間期末には1,269,697百万円に拡大している。
2026年12月期中間期の事業セグメント別営業収益の内訳は、韓国金融事業34.9%、東南アジア金融事業32.5%、日本金融事業17.2%と金融3事業で84.6%を占めており、不動産事業14.8%、投資事業0.1%、その他(主にシステム事業)0.5%であった。
2. 沿革
同社の旧商号は「株式会社イッコー」である。中小企業及び個人事業主向け商業手形割引や手形貸付などの貸付業務を行っていた。1998年9月には大阪証券取引所市場第2部に上場した。2005年に全国保証<7164>が同社の親会社になったのち、2008年3月に藤澤氏がTOBにより筆頭株主となり、2009年には商号を現在の「Jトラスト株式会社」に変更し、債権回収会社やファイナンス会社などに対して機動的かつ効果的なM&Aを実施した。一方、リスク管理を基本とした事業運営を軸に外部環境の変化に的確に対応するとともに、迅速な意思決定ができる経営体制を目指し、2010年には持株会社制に移行した。
2011年6月に大阪から東京都に本社を移転し、国内において蓄積したファイナンスノウハウを生かして海外展開を進めた。2012年に韓国で貯蓄銀行業を開始し、2013年に東南アジアの投資拠点をシンガポールに設立した。2014年3月期から2015年3月期にはライツ・オファリングで調達した976億円を活用し、韓国におけるファイナンス会社や貯蓄銀行、インドネシアの商業銀行などを取得した。2019年8月には、カンボジアの優良銀行であるANZ Royal Bank (Cambodia) Ltd.の株式55%を取得し、商号をJ Trust Royal Bank Plc.(以下、Jトラストロイヤル銀行)に変更した。2019年3月期には、東南アジア金融事業及び投資事業において不良債権の抜本的処理を断行して大幅な営業損失を計上し、業績回復への道筋をつけた。
2020年に入り世界的なコロナ禍による経済環境の激変に遭遇し、不動産事業ではキーノート(株)、日本金融事業ではJトラストカード(株)、韓国金融事業ではJT親愛貯蓄銀行(株)及びJTキャピタル(株)を売却するなど、抜本的な事業ポートフォリオの見直しに着手した。しかし、その後の経済・社会環境の落ち着きに伴い資産のキャッシュ化を急ぐ必要性が薄れたことから、将来的な成長が見込めると判断したJT親愛貯蓄銀行及びNexus Card(株)(旧 Jトラストカード)を2022年4月にグループへ再編入した。また、新たにJトラストグローバル証券(株)(旧 エイチ・エス証券(株))を子会社化し、2023年2月には不動産会社の(株)ミライノベートを吸収合併した。今後もさらなる成長を目指して、一部子会社のスピンオフにより、収益性の高い日本金融事業を中心とするグループへの再編の検討を開始している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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情報提供元: FISCO