*11:04JST 日本国土開発 Research Memo(4):高い機械力や復旧復興ノウハウ、一気通貫バリューチェーンが強み
■事業内容

6. 同社の強み
日本国土開発<1887>は、土木工事のノウハウや自社開発能力を背景に、機械力、復旧復興・防災減災ノウハウ、バリューチェーンといった強みを持っている。

(1) 機械力
同社が最大の強みと位置付ける機械力は、同社の設立目的である建設重機(マシナリー)による機械化施工の普及というDNAが、創業から70年以上にわたって受け継がれ、進化を続けている。具体例として、堤防強化などの整備工事に使われる同社独自技術の「回転式破砕混合工法」は、機械力のなかでも特に大きな強みの1つである。同工法は、円筒内で高速回転する複数本のチェーンの打撃力で地盤材料の破砕・細粒化(解砕)を行うとともに、添加材料を均一に分散させる土質改良工法により、水害が起きた場所で回収した土砂をその場で改良土に再生し、河川堤防強化の資材として使用することができる。これまでは現地に設置するプラント型が主流であったが、2024年に同社は、トレーラー1台分のコンパクトサイズで遠隔操作により運搬できる自走型回転式破砕混合機「TMSP1800」を自社開発した。狭い土地での活用や組立期間の短縮など機動性に優れるほか、運搬コストも削減できる。こうした技術開発を主導するR&D拠点「つくば未来センター」では、AIやICTを活用した建設DX・効率化を推進している。同社では重機やシールドマシンを自社で開発・製造しており、その一部は他社へも販売している。

また、マシナリーの活用による生産性の向上に力を入れており、スクレーパの導入による大規模造成工事における工期短縮・省力化を推進している。このほか、国土交通省が推進するi-Constructionにも積極的に取り組んでおり、UAV(ドローン)による3次元測量で得た地形をデジタル化して土運搬計画を容易に作成するなど、重機のオペレーションを効率化した。また、ICT建機の標準化やスクレーパの導入、仮想空間でシミュレーションするデジタルツインなどの活用により、人員削減や工期短縮も図っている。

(2) 復旧復興・防災減災ノウハウ
同社は設立の経緯が戦後復興にあり、さらに東日本大震災などの復興支援で積み重ねてきたノウハウを強みとしている。東日本大震災の復興事業では、福島第一原発事故で放出された放射性物質の除染事業において、福島県南相馬市の除染作業、除去土壌などの一時保管や減容化、中間貯蔵までの全工程を担当した。また、大津波により甚大な被害を受けた岩手県大槌町の嵩上げ工事、南相馬市の河川堤防修復工事なども手掛けた。このように同社は、これまでに数々の激甚災害の復旧復興に携わった実績を生かし、それぞれの地域で想定される災害(浸水・土砂・地震・津波など)に応じた対策を講じるなど、安心して住み続けられる災害に強い街づくりに貢献している。現在は、令和6年能登半島地震の復旧工事を複数受注し、被災地の早期復旧に取り組んでいる。

(3) バリューチェーン
同社は、不動産事業とエネルギー事業の成長とともに、土木や建築といった施工請負業にとどまらず、プロジェクト全体の川上から川下までを一気通貫で担うことができるようになった。これが同社におけるバリューチェーンの強みであり、1社で土地区画整理事業を主導するなど、従来のゼネコンの枠を超えた事業展開を可能とする独自のビジネスモデルとなっている。既に実績もあり、土地区画整理事業ではこれまでに千葉県柏市で実施したほか、現在、宮城県松島町で工業団地「松島イノベーションヒルズ」の整備を進めている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 日本国土開発 Research Memo(4):高い機械力や復旧復興ノウハウ、一気通貫バリューチェーンが強み