*16:29JST 日経平均はこう着ながら高値引けに【クロージング】 15日の日経平均は4営業日ぶりに反発。218.40円高の39678.02円(出来高概算15億7000万株)で取引を終えた。米国株高を受けて、小幅ながら買い先行で始まった。朝方の買いが一巡した後は、利益確定売りに39379.32円まで軟化する場面もみられたが、半導体株などが底堅い値動きをみせるなか、前場終盤にかけてプラス圏を回復。その後は39500円を挟んだこう着が続いたが、引けにかけて買い戻しとみられる動きがみられ、本日の高値で引けている。

東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄が900を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、非鉄金属、保険、電気機器、医薬品など13業種が上昇。一方、卸売、不動産、パルプ紙、海運など19業種が下落。化学が変わらず。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>が堅調だった半面、ダイキン<6367>、良品計画<7453>、リクルートHD<6098>、伊藤忠<8001>が軟化した。

前日の米国市場では、主要株価指数がそろって上昇。また、1ドル=147円台後半まで進んだ円安も支援材料となった。さらに、長期金利の上昇により、利ザヤ改善期待などから、銀行や証券、保険などの金融株にも値を上げる銘柄が目立った。一方、20日の参院選での与党の過半数割れの可能性を警戒視する向きもあり、政局不透明感から積極的な売買を手控えさせた。ただし、東エレクといった半導体関連株など指数寄与度の高い銘柄が終盤に上げ幅を広げ、全体を押し上げた。

なお、6月の米CPIについては、米国の早期の利下げ再開を見極めるうえで、インフレ圧力が強まるのかどうかが注目されている。また、FOMCメンバーの発言機会では、ボウマンFRB副議長は6月下旬時点で、「政策金利の調整を検討すべき時期に来ている」との見解を示しているが、ほかのメンバーは同じ時点で、「利下げに慎重な姿勢を示す」など、メンバー内での意見が分かれており、こうした発言内容に変化がみられるのかにも関心が集まりそうだ。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 日経平均はこう着ながら高値引けに【クロージング】