a) 経営基盤の強化 「持続的成長の実現に向けた経営基盤強化」を掲げ、特に人材の確保・育成、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、品質・安全・コンプライアンス体制の強化に注力している。具体的には、エンジニアリング、施工、メンテナンス人材の拡充や現場力向上を図るための教育体系の整備、技術承継やナレッジの共有を促進する取り組みを強化している。また、デジタル技術を活用した業務効率化や安全管理の高度化にも取り組み、リスクマネジメントの高度化と経営の透明性向上を目指している。さらに、企業価値の持続的な向上に向けて、内部統制の整備やコンプライアンス遵守の徹底といったガバナンス体制の強化にも注力しており、「Vision2030」に向けた強固な経営土台づくりが進行中である。
b) セグメント別の進捗状況 各事業セグメントは、2025年3月期においてそれぞれ順調に推移しており、第14次中期経営計画の達成に向けて確実な歩みを見せている。
c) 資本政策 同社は株主資本コストを7%程度と認識し、ROEが8%以上で推移するなかで一定のエクイティスプレッドを確保している。第14次中期経営計画では、特にストック型ビジネスの源泉となるEPC事業での市場ポジションを維持・拡大するという成長戦略と資本効率を両立させるべく、最適なキャッシュアロケーションを実施し、株主還元の定量的な方針を明示している。さらに、投資家との対話や開示情報の充実を通じたIR活動の強化も重要視している。