(2) 海外食品事業 海外では、スリミ製品など食品の製造販売のほか、農畜水産品の輸出入及び仕入販売を行っている。食品の製造は子会社KIBUN (THAILAND) CO.,LTD.が行い、海外でも健康食材として人気のカニカマなどを、海外の各拠点を通じて北米やアジア、オセアニア、欧州向けに販売している。一方、農畜水産品の輸出入及び仕入販売は子会社のKIBUN FOODS (U.S.A.),INC.が行っており、アラスカで調達したスケトウダラのすり身を日本及びアジアの同社工場に供給する一方、北中米を中心に穀物、大豆、胡麻といった農産物などを販売している。KIBUN HONG KONG CO.,LTD.及びKIBUN FOODS SINGAPORE PTE.,LTD.は香港とシンガポール及び周辺地域で、主としてグループ企業から仕入れたスリミ製品などの輸入販売を行っている。KIBUN KOREA INC.は、韓国で同社商品を製造するPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.へのすり身の供給を行っている。KIBUN EUROPE B.V.はEU域内で、KIBUN CHINA CO.,LTD.は中国で、同社グループから仕入れたスリミ製品や商材の輸入販売を行っている。関連会社のYILIN KIBUN CORPORATION(台湾)及びPULMUONE-KIBUN CO.,LTD.(韓国)は、それぞれ台湾・韓国向けにスリミ製品などの製造と販売を行っている。
(3) 食品関連事業 物流・情報サービス、品質衛生サービス、食に関する広告宣伝や保険サービスなど、グループ内の業務で培ったノウハウを外販する事業で、収益面や効率面で本業をサポートしている。物流・情報サービスは、食品関連事業の売上高の大半を占める(株)紀文フレッシュシステムが展開する。主力の物流事業では、自社物流センターとパートナー企業とともに構築したチルド物流ネットワークを生かし、荷主から物流を一貫して請け負う3PL(Third Party Logistics:物流業務の委託事業)や、1車両に複数の顧客の商品を混載して配送する共同配送などのビジネスを行っている。日本のチルド物流の先駆けとして、高品質かつ環境負荷に配慮したサービスを提供しているため、物流サービスのグループ外売上高は8割近くに達し、スリミ製品の同業も含めた多くの食品メーカーに利用が拡がっている。また、情報事業は、全国に配置した各物流センターをつなぐ情報ネットワークで配送をサポートし、近年ではシステムの外販も行っている。物流・情報サービスのほかでは、(株)紀文ビジネスクリエイトが生産設備・自動車などのリースや飲食、広告宣伝、オフィスサービスといった事業を、(株)紀文BC保険サービスが損害保険・生命保険の代理業を、(株)紀文安全食品センターが食品安全衛生検査受託事業を展開している。