(1) エンタープライズソリューション Fit to Standardモデルへの転換を行う。まず「コア事業・基盤事業の拡大」のために、組立製造向けソリューションの拡充、クレジットカード事業者向けシステム開発領域からシステム企画領域への拡大、デジタルガバメントプロジェクトへのシフトを図る。次に「成長領域の創出」のために、異業種連携による業務コンサル人材の創出、生成AIの各業種適用による新規ビジネスの創出、SI事業(システムインテグレーション事業)のビジネススタイル進化による持続可能なビジネスモデルの確立を目指す。さらに「注力分野」として、ERP(企業が有する経営資源を一元管理しリアルタイムで経営判断に役立てるシステム)事業のFit to Standardモデルへの転換、AI活用によるモダナイゼーションの加速、スマートPOS事業による購買行動の革新を図る。以上により、事業規模を2025年3月期の155億円から2028年3月期には180~190億円に拡大し、うち注力分野については40億円から70億円に拡大する。
(4) デバイスソリューション “How to IC design”偏重から、“What to design”思考への転換を目指す。まず「コア事業・基盤事業の拡大」をするために、デバイス提供ビジネスへのダイナミックな進化、LSIソリューションビジネスの拡大と深化、グローバル人材の育成による事業の成長を推進する。次に「成長領域の創出」のために、最先端技術を活用した海外市場への進出、グローバル展開によるデバイス事業の拡大、東南アジア拠点による国際競争力の強化を図る。さらに「注力分野」として、デバイス提供型ビジネスの強化と拡大、車載やFA(工場の生産工程の自動化)及びセンシングデバイス分野への注力、デバイス事業のグローバル展開を行う。以上により、事業規模を2025年3月期の90億円から2028年3月期には100~110億円に拡大し、うち注力分野については10億円から25億円に拡大する。
事業戦略に関る最近の事例としては、同社では2025年4月よりデータとAIの企業である米国のDatabricksとC&SI(Consulting & System Integration)パートナーとして、Databricksの「データ・インテリジェンス・プラットフォーム」の提供を開始した。これにより同社では、AIを実装したDatabricksのデータ基盤を活用し、データマネジメント事業に統合データ分析の機能を拡充することで、顧客のより幅広いデータ分析・活用を積極的に支援することができる。すなわち、同社では、高い拡張性、オープン性、高いパフォーマンスなどの特長を有する統合されたプラットフォームの提供によって、データマネジメント事業の領域を一層強化し、データ分析基盤の構築とデータ分析ソリューションの提供やデータ活用のコンサルティングを通じて、顧客のDX課題に寄り添うパートナーとしてより効果的なデータ分析・活用を提案し、顧客のビジネスイノベーション推進を力強く支援する計画だ。