*15:18JST 株式会社CRI・ミドルウェア×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8) CRI・ミドルウェア<3698>

●DAIBOUCHOU
なるほど。確かに、さまざまな音が混ざってしまうと肝心の警告音が聞こえなくなるのは問題です。そのようなルールのもと、これまでは音の調整に苦労されていたと思いますが、ミドルウェアを使うことで比較的容易に調整が可能になったと理解しました。

また、モビリティ以外の分野についてもお伺いします。非ゲーム分野の技術展開を担うエンタープライズ事業が成長しているとお聞きしていますが、モビリティ、家電、遊技機向けなどさまざまな業界に展開されています。特に今後、期待できる分野について教えていただけますでしょうか。

■CRI・ミドルウェア 櫻井様
現在、モビリティ以外で特に業績の伸びに寄与しているのが、カラオケとリアルカジノの分野です。これらの分野は、まだ一定の成長余地があると考えています。

カラオケについては、業務用カラオケ機器の分野もサポートしており、常に安定して成長するというよりは、波がある状況です。リアルカジノでは、現在セガサミークリエイション様に当社の技術をご利用いただいていますが、今後は他の事業者様にも展開していきたいと考えています。

●DAIBOUCHOU
リアルカジノというのは、スロットマシンなどのことでしょうか。

■CRI・ミドルウェア 櫻井様
はいその通りです。最近はオンラインカジノが盛り上がっていますが、それとは異なり、ラスベガスやマカオなど海外の実際のカジノで展開されている、いわゆるビデオカジノやビデオスロットといったカジノ機器のことを指しています。

●DAIBOUCHOU
また、パチスロやパチンコといった遊技機への応用もあるのでしょうか。

■CRI・ミドルウェア 櫻井様
パチンコやパチスロにはすでに当社の技術をご利用いただいております。その流れで、ビデオスロットの分野でも活用できるのではないかと考えております。

●DAIBOUCHOU
すでにパチンコやパチスロの分野で導入されており、スマートスロットやスマートパチンコのような新しい機器の開発にも一部技術が活用されているという理解でよろしいでしょうか。

■CRI・ミドルウェア 櫻井様
はいその通りです。特定の機種名を公表することはできませんが、いくつかの製品で当社の技術をご採用いただいております。

●DAIBOUCHOU
テーマが変わりますが、中国で「第3のOS」がローンチされ、最近注目を集めています。パソコンやスマートフォンに中国独自のOSが搭載されている状況ですが、これが貴社の業績にどのような影響を与えるか教えていただけますか。具体的には、そのOSが搭載されたスマートフォンが中国で販売されれば、ライセンス売上が増加するというイメージでよろしいでしょうか。

■CRI・ミドルウェア 櫻井様
はい。こちらは伏せておくのも難しいため、具体的に申し上げますと、中国のハーウェイ社が「HarmonyOS」というものを展開しています。このOSは昨年秋頃にリリースされ、iPhoneやAndroidに続く第三のスマートフォンOSとして中国で普及し始めています。

なお、このHarmonyOS自体にCRIが直接関わっているわけではありません。しかし、このOSが中国で広く普及すると、ゲーム開発者はiPhoneやAndroidだけでなく、HarmonyOSにも対応する必要が生じます。その結果、プラットフォームの数が増えることになり、当社のライセンス収入もOSの種類に応じて増加するという計算になります。

●DAIBOUCHOU
これまでiPhoneとAndroidの2つのプラットフォームだったものに、もう1つ加わる形で、単純に考えれば1.5倍になるということでしょうか。これは業績にかなり貢献しそうなイメージでしょうか。

■CRI・ミドルウェア 櫻井様
中国のゲームタイトルがどの程度HarmonyOSに対応していくかがポイントになります。これは新作タイトルだけでなく、既にサービス提供中のタイトルもリリース後に対応するケースがあると思います。そのような対応タイトルが増えることで、中国における売上の押し上げ要因の一つになると考えています。

●DAIBOUCHOU
株価についてもお伺いしたいのですが、5月8日に業績予想を上方修正され、過去最高の売上・利益となる見込みを発表されています。一方で、株価は直近でやや上昇傾向にはあるものの、依然として安値圏にある印象です。現在の株価について、どのように受け止めていらっしゃるか、また株価対策として検討されていることがあればお聞かせください。

■CRI・ミドルウェア 櫻井様
特に半年から1年前は株価がかなり低迷しておりましたので、何とかその状況を改善したいという思いから、IR活動や情報発信の強化に取り組んできました。この1年ほどは、地道にコツコツと活動を続けてきた結果、業績が伴ってきたこともあり、ようやく株価が少し反応し始めているのではないかと感じています。

ただし、現状で満足しているわけではありません。今後も積極的に情報発信を行っていくとともに、当社の技術を多岐にわたる分野に提供していることから、それぞれの分野で事業をしっかりと成長させていくことで、さらなる株価上昇につなげていきたいと考えています。

●DAIBOUCHOU
上期は非常に素晴らしい決算内容だったと思います。ただ、今後もし仮に3Q・4Qで業績が反落するようなことがあると、投資家としてはやはり警戒感を抱いてしまいます。もちろん、その点は仕方のない部分もあるとは思いますが、やはり下期も好調な業績が続いてくれると、投資家としては非常に安心できますし、期待したいところです。

■CRI・ミドルウェア 櫻井様
先ほどお見せした資料でもご覧いただいた通り、下期の見通しについても明確に記載したのは、事前に「下期の数字が少ないのでは」とご指摘いただくことが想定できていたためです。それであれば、こちらからしっかりと説明を記載しようという意図で記載いたしました。実際、先ほどお話ししたカラオケやカジノといった案件については、下期にあまり計上が見込めないことが分かっています。そのため、下期はそれらの減少分を、他の分野でどれだけカバーできるかがポイントになると考えています。

●DAIBOUCHOU
承知しました。それでは次の質問です。

貴社はこれまでに1株配当を15円、20円、そして25円と段階的に増配されていますが、昨今では株主優待を新設する企業も増加傾向にあります。こうした背景を踏まえ、貴社の株主還元方針について、どのようにお考えかお聞かせいただけますでしょうか。

株式会社CRI・ミドルウェア×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(9)に続く

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情報提供元: FISCO
記事名:「 株式会社CRI・ミドルウェア×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8)