売上面をセグメント別に見ると、信頼性評価事業については前期比10.2%増の3,520百万円を見込む。パワー半導体向けの試験であるパワーサイクル試験の受注増を中心とした成長を図ることとしているが、同試験の中間期時点の受注実績売上高ベースで前年同期比32.1%増加と、通期目標(前期比21.3%増)を上回る状況である。九州地区の受注は堅調であり、年商で1億円程度の増収が見込まれている。また自動車関連では大手自動車メーカー各社や自動車部品メーカーからの需要が伸びている。自動車の電動化に関してはEV、HV、PHV、FCVなど複数の実装タイプがあるが、そのいずれにもPCU(Power Control Unit:動力を管理するためのシステム)を搭載しており、そこではパワー半導体が使用されている。メーカー各社は自動車の電動化に関して研究開発を高度化させており、結果として試験需要も高まっている。自動車部品や自動車以外の電子部品でもパワー半導体の利用の裾野が広がっており、同社はその試験需要の取り込みに向けて自動車メーカーや半導体メーカーを中心に拡販を進めている。微細加工事業については、前期比14.3%増の437百万円を見込む。レーザ加工事業や試作品加工事業での需要回復傾向を背景とした受注増が継続する見込みに加え、表面処理技術事業も安定して収益増を確保していること、さらにガラス基板などの新しい素材加工分野での新たな需要獲得への見込みを踏まえたものだ。その他事業については前期比8.7%減の42百万円を見込む。バイオ遺伝子検査需要の回復待ちの状況が継続することを踏まえてのものだが、上期は前年同期比31.4%増収であり、期初の見込みより回復が早まっていることから、上振れが期待される。