b) デジタルクリエイト(2024年10月期よりデジタルサイネージから名称変更) ビーアンドピー<7804>の従来のインクジェットプリント出力による製品販売の経験を活用し、販売促進用広告分野及び内装インテリア分野に対してデジタルサイネージを展開している。販売促進用デジタルサイネージとして「商品棚をまるごと動画にする」というコンセプトの「デジ棚」、簡単に設置でき、かつエコな「リボ棚D」がある。同事業においては、多店舗のデジタルサイネージをクラウドで一括管理し、動画コンテンツを配信できるCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)(以下、「BPクラウド」)の導入提案を積極的に行っている。CMSは月額定額のサブスクリプションモデルで安定した収益基盤となっているため、業績が拡大するにつれて同社全体の収益性も向上すると弊社は見ている。2024年10月期から、デジタルサイネージをデジタルクリエイトに名称変更し、顧客の販促活動をDXするためのデモ用動画やARの作成をラインナップに追加した。
c) オーダーグッズ制作 オーダーグッズ制作事業は2022年12月に開始した事業である。「オーダーグッズ」は、イベントのノベルティグッズや自社製品の販促グッズ、物販用のオリジナルグッズなどの用途で活用されている。近年では「自分だけの」「ほかにはない」ものを求める消費者の志向が強まり、小ロットでオリジナリティのあるグッズに対するニーズが高まっている。同社が保有する印刷ノウハウや印刷設備、さらにはインクジェットプリント事業において培ってきた小ロット多品種に対応できる生産能力を活用し、このような需要に柔軟に対応している。同社にとっては印刷設備や人員など既存リソースを活用することで、過度な投資を抑制しながら効率的に新市場を開拓できるメリットがあり、顧客にとっても、国内生産で納期が早く、色校正なども特急で可能でかつ高品質であるというメリットを享受できる。2年間で様々なグッズの制作実績を積み重ねており、IPを保有する企業や自治体のビジネスパートナーとしてオーダーグッズの企画提案・制作などの事業展開も促進しながら、グッズ制作に必要なノウハウの蓄積や生産体制の整備を進めている。今後はIPのライセンスを自ら取得し、グッズなどを制作することも視野に入れている。生産体制については、2024年2月にはオーダーグッズ事業強化を目的として、横浜ファクトリーにアクリル樹脂加工のためのレーザーカッターを導入した。また、2024年10月期からは、グッズ制作専任営業の経験・ノウハウを全国の営業担当者に共有し、専任営業者に加えて全国の拠点の営業担当者が提案と拡販を推進する体制を構築している。