3. 中長期の成長戦略 ビルディングイノベーション事業の安定的な運営と利益獲得をベースに、「アットパーキングクラウド」を成長エンジンとして月極イノベーション事業の成長を加速させる方針だ。成長戦略を3段階に設定し、「アットパーキングクラウド」登録台数(以下、APクラウド登録台数)の拡大、データの収集と活用、「FIRST ONE MILE STATION構想」へとステップアップしていく。月極駐車場の市場規模は、国内自動車保有台数6,197万台超の50%弱と推定され、現在のAPクラウド登録台数345千台と比較すると開拓余地は相当大きい。競合他社も増えてきているため、同社はAPクラウド登録台数の拡大を最優先課題としている。月極駐車場で管理することで収集される利用者、駐車場などの属性データを活用した取り組みも積極的に進めており、他企業と連携したEV充電サービス付月極駐車場やリアルタイムの満空情報を活用した未稼働区画の短期契約サービス、カーサポートサービス、カーシェアリング拠点の提供など、月極駐車場を再定義した新たな市場を次々と創造している。「FIRST ONE MILE STATION構想」の実現に向けては、神戸市の第三セクター(株)こうべ未来都市機構と協力した社会実験をスタートさせたほか、空間ソリューション事業を手がけるフィル・カンパニー<3267>(本社:東京都中央区)と業務提携し、地方自治体が管理する駐車場や空き地を利用した行政の課題解決となるようなサービスの提供を目指している。
■Key Points ・2024年12月期第2四半期はストック型収益が積み上がり、増収、黒字転換 ・2024年12月期は「アットパーキングクラウド」の成長により増収増益見込み ・月極駐車場を拠点とした「FIRST ONE MILE STATION構想」実現を目指す