※1 創業時から提供している「CASTER BIZ assistant」では、6ヶ月契約と12ヶ月契約の2プランがあり、それぞれ月30時間の利用が可能となっている。 ※2 同社が雇用・契約し、顧客企業に対して各種のサービス提供するリモートワーカーを指す。
2) 「My Assistant」は、既存サービスである「CASTER BIZ assistant」をさらに小ロット化し、最低契約時間を短くすることで販売価格を安価(月2.5万円〜)に設定したサービスである※。独自システムの活用と専属チームのサポートにより円滑な事業運営を実現し、工数を最大限排除しているところに特長がある。主な依頼業務は、軽微なルーティン業務や文字起こし、情報調査等が中心となる。
※「CASTER BIZ assistant」の最低契約時間である30時間/月を10時間/月まで短縮。
(2) その他事業 「在宅派遣」(リモート派遣サービス)、「Reworker」(リモートワーク特化の求人サイト)を展開するほか、新規事業の開発も含まれている。「在宅派遣」「Reworker」においては、ワーカーの直接のマネジメントを希望する顧客企業に向けて、各地に所在するリモートワーカーを派遣・紹介し、時間的・物理的制約を取り払った人材の広い選択肢を提供しているところに特長がある。リモートワークを希望する求職者に対しても、リモート勤務可能な求人に限定して提案することで、求職者のライフスタイルに合った多様な働き方の実現に貢献している。また、新規事業の開発においては、あらゆる仕事のリモート化の実現を目的とし、新規事業の企画立案・実行のほか、M&Aの調査・実行による売上の拡大及び対応可能な業種・職種の多角化を推進している。なお、ドイツ(ベルリン)とUAE(ドバイ)に拠点を開設し、2022年より開始した「CASTER BIZ assistant」の海外展開については、世界的なインフレの影響や採用難からリストラクチャリング(拠点閉鎖等)を進めている。
2. 創業の経緯と主な沿革 同社は、日本市場におけるリモートワーカーの発展途上な環境にもどかしさを感じていた現 代表取締役の中川祥太(なかがわしょうた)氏により、適正な環境を構築することを目的として2014年に設立された(東京都渋谷区)。創業以降、ほぼすべての従業員がフルリモートで働いている。創業とともに秘書・人事・経理など、多様な仕事をリモートアシスタントがトータルにサポートする「CASTER BIZ」(現在のCASTER BIZ assistant)の提供を開始すると、その後は、様々な顧客ニーズに対応する形でセグメントを拡大し、顧客基盤の積み上げと高い成長を継続してきた。ただ、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)を経て、リモートワークという言葉は浸透してきたが、まだまだ同社の思い描いている世界には至っておらず、「リモートワークを当たり前にする」というミッションの一層の推進を目的に、2023年10月に東証グロース市場に上場した。リモートワークで働く、または働きたい人たちからの強い支持を背景に、日本の労働人口減という問題に対して有効な解決策を提示することで、事業の拡張と社会への貢献を果たす考えだ。