b) IT投資 不特法に基づく3号及び4号事業者としての許可取得によるSPCを活用したクラウドファンディング開始を見込み、ファンドシステムの開発に進めている。3号4号ファンドは従来の1号2号ファンドとは商品スキーム等が大きく異なるため、事業者としての許可を取得後すぐにサービスを開始できるようにする狙いがある。
c) ESG不動産投資の積極展開 個人投資家に直接アプローチできるクラウドファンディング型不動産投資の特長を最大限に活用することで、投資規模が小さくトラックレコードが少ないという理由から、従来の投資ファンドでは投資が進んでいなかったESG不動産投資の促進を図り、経済的リターンと社会的課題解決の両立を目指している。2022年3月期の4件のESG不動産投資に続いて、2023年3月期は(学)正和学園とのアライアンスによる東京外国語大学内保育園プロジェクト(1.7億円)、(株)MIRATZとのアライアンスによる認可保育園プロジェクト(2.7億円)のESGプロジェクト2件を組成しており、それぞれ20秒、30秒程度で満額申し込みを達成した。なお、サービスローンチから2024年3月末における「CREAL」でESG不動産投資のために投資家から調達した金額の合計は50億円を超えている。
トピックスとしては、2023年11月に、アジアを拠点にしたグローバル展開を見据え、同社の100%子会社として、CREAL ASIA Pte Ltdをシンガポールに設立した。シンガポールは面積こそ東京23区と変わらない程度だが、日本の数倍から20倍の割合で富裕層が存在しており、またそうした富裕層に対応すべく投資運用会社のファンドマネージャーも年々増加の一途を辿っている。アジアトップの金融ハブとして近年成長している国であり、各サービスのアジアでのより加速度的な成長を目指している。