(3) 事業戦略 a) 各種ポートフォリオの変革 デリカフーズホールディングス<3392>は前中期経営計画において事業ポートフォリオの変革を推進したが、今中期経営計画においても各種ポートフォリオ(事業・顧客・商品)の見直しを進め、経営基盤の拡充と収益性の向上に取り組んでいく。事業ポーフォリオについては、物流事業やBtoC事業の経営強化を進め、青果物事業のみに依存しない体制の構築を進めていく。物流事業では「2024年問題」により物流費が上昇するなかで、受託物流サービスを拡大する好機になると同社は見ている。BtoC事業においては、新設した食品事業部において付加価値型商品の開発販売を強化し、販路の拡大も進めていくことで育成する方針だ。物流事業とBtoC事業を合わせた売上構成比を2024年3月期の12%から2027年3月期に15%まで引き上げることを目標とする。
b) 青果物サプライチェーンの構造変革 従来のサプライチェーンを抜本的に見直し、持続可能且つ機能的な青果物流通インフラへの変革を推進していく。主には、輸入比率の高い野菜について国内での調達比率を引き上げていくほか、安定供給体制をさらに強化すべく、長期保存技術を確立するとともに貯蔵集出荷拠点の設置計画を進める方針だ。輸入品の国産化によって仕入コストは上昇することになるが、顧客と売価交渉を進め粗利益に影響を与えない範囲で、徐々に転換していくことにしている。