*15:38JST 平山 Research Memo(8):2024年6月期の業績計画は保守的に策定、上振れ余地残す ■今後の見通し

1. 2024年6月期の業績見通し
平山ホールディングス<7781>の2024年6月期の連結業績は、売上高で前期比8.3%増の34,300百万円、営業利益で同34.3%増の1,200百万円、経常利益で同25.5%増の1,190百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同27.5%増の700百万円と増収増益が続く見通し。インフレ長期化による世界景気の減速が懸念されるものの、国内は自動車生産の回復傾向が続くほか、インバウンド消費の復活に伴うサービス業界の人材需要の高まりを背景に、主力のインソーシング・派遣事業を中心に積極的な人材採用を進めながら、着実に収益を拡大する方針である。人材については、特に専門知識が必要となる設備保全士等のフィールドエンジニアリング分野の人材を、前期比2倍増の120名に増員する考えだ。営業利益率は増収効果に加えてFun to Funの収益回復が見込まれることから、前期比0.7ポイント上昇の3.5%となる見通し。

なお、同社は2023年7月にブリヂストングリーンランドスケープ(以下、平山GL)の全株式をブリヂストンから取得し、子会社化した。平山GLは、ブリヂストンの九州4工場(福岡県と佐賀県に各2工場)で、タイヤ及びスチールコード製造に関する付帯作業の請負業務を主に行っている。設立は1972年と古く、従業員数は2021年末時点で247名となっている。直前期の2022年12月期の売上高は1,877百万円、営業利益は158百万円である。従来から同社取引先企業の1社であり、月間1千万弱の派遣サービスの売上を計上していた。同社グループに入ることで現場改善の実施による収益力の強化が進むほか、労働者派遣契約を結ぶ他のブリヂストングループとの取引深耕も期待できるなどシナジーが見込めると判断し子会社化した。株式取得額は非開示だが、のれんが発生しない水準で取得したもようだ。2024年6月期の業績計画には売上高で1,524百万円を折り込んでいるが、営業利益に関しては退職に伴う人材採用費や組織再編費用等が想定されることから計画には折り込んでいない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 平山 Research Memo(8):2024年6月期の業績計画は保守的に策定、上振れ余地残す